自分でも社畜と認めるくらい忙しい毎日を過ごしていたら、四年付き合った恋人に浮気されていた三上白(みかみしろ)。うまくいかない人生に嘆き、べろべろに酔っぱらい自宅に辿り着いたはずが、ひどい眩暈に襲われて気づくとどこかの路地裏にいて……!? 目を覚ますと、見知らぬ部屋のベッドに寝かされていたシロ。ダリウス・ファブレと名乗る、外国人らしき男に助けられていたらしいが、寝ぼけて彼を襲った記憶がフラッシュバック……!? 恥ずかしさに追い打ちをかけるように二日酔いの吐き気に襲われ、散々ダリウスに迷惑をかけてしまう。とにかく帰宅しようとシロは家の外に飛び出すが、そこに広がっていたのは全く見覚えのない街で――。酔って寝て目が覚めたら、異世界転移してました。
他の男には見せたくない、今すぐ連れ帰って閉じ込めたい――。自分の瞳と同じ色のドレスを身にまとったシロに、つい独占欲が隠せなくなってしまうダリウス。一方のシロは、初めて夜会に緊張しつつもダリウスのおかげで徐々に楽しみ始めていた。「ダリウスじゃありませんこと?」 突然、見覚えのない女性がダリウスに話しかけてきた。マリエッタと名乗ったその女性に、シロはあれよあれよとバルコニーに連れ出され、ダリウスとはぐれてしまう。悪い人ではなさそう、と思ったのもつかの間。シロの知らないダリウスの話をなぜか延々と聞かされ続け……。……まさか私、マウント取られてる!? 『天才服飾師の過度な執着は全身にまとわりつく!』15話