あらすじ

是枝裕和監督感動! 雪人、飛翔の第4集! 貧困と友情の人間ドラマは、次なるステージへ!! 雪人とメイジは、壮絶な過去を明かしたリリーを仲間に加え結成したクルーで日本のシーンを掌握すべく動き出す。未だ言いたいことを掴みきれない雪人は、痛みを書き溜めてきたノートから、少しずつ自分の言葉を探り始めた。「お前のことも唄おうと思ってる。」 留置場で過ごすかつての後輩・光。抗えない義理と守るべき約束の間で彷徨うかつての先輩・芦屋。雪人の詩は「街」に漂う者達の物語を、代弁しようとしていた。
スーパースターを唄って。 1巻

豪華著名人絶賛。貧困と友情の人間叙情詩。主人公・大路雪人。17歳、売人。「やらんかなぁ俺は、ラップ。」 「歌いたいことなんか、ないもん。……伝えたいことも…」 幼い頃に、覚醒剤中毒の母親と最愛の姉を亡くし、天涯孤独となった彼だが、唯一信じてくれる親友がいて…… 職場の上司に殴られ、流血しながら売人を続けてゆく中で、彼の心に宿るものとは? 千原ジュニア氏、真造圭伍氏、藤井健太郎氏、渡辺志保氏、の錚々たるメンバーが大絶賛の超話題作!!!! 音楽に救いを求める人々を描く、極限の人間ドラマ。

スーパースターを唄って。 2巻

1集発売即重版。貧困と友情の極限ドラマ。主人公・大路雪人。18歳、売人。幼い頃に最愛の姉を含む、全ての家族を失った彼だが、信じてくれる唯一の親友がいた。益田メイジ。18歳、ビートメイカー。「お前は言いたいことだけ言え。」 「オレが売ってやる。」 メイジに誘われ、再び音楽の道を歩み始めるも、劣悪な職場と地元のしがらみが容赦無く雪人を襲う。ボロボロの姿で初ライブのステージに立った先は… メイジと雪人の過去と絆が今、紡がれる。『僕のヒーローアカデミア』堀越耕平先生、絶賛!! 今年最注目の人間叙情詩、最新2集!!

スーパースターを唄って。 3巻

amazarashi 秋田ひろむ氏、感嘆 豪華著名人絶賛の話題作、待望の第3集! 主人公・大路雪人(おおじゆきと)、18歳。親友・益田(ますだ)メイジに誘われ、どん底の暮らしから抜け出すべく、音楽に向き合い、少しずつ前に進み始めた。しかし、そんな中、雪人最愛の姉を死に追いやった張本人が現れ… そして、雪人と共に高みを目指すメイジは、「スーパースター」たる存在を求め気鋭のラッパーを仲間に引き込む。金田硝子(かねだしょうこ)。19歳、ラッパー。通称:リリー。「ウチはウチで「リリー」のために歌ってるだけやからな。」 言いたいことを伝えきれない雪人の前で、リリーは歌い続ける理由を語り始める。その「名」に秘めた壮絶な物語とは? 第1集 第2集 大重版の話題作! 憧れと才能の狭間でもがく人間たちを描く、圧巻の第3集!

スーパースターを唄って。 4巻

是枝裕和監督感動! 雪人、飛翔の第4集! 貧困と友情の人間ドラマは、次なるステージへ!! 雪人とメイジは、壮絶な過去を明かしたリリーを仲間に加え結成したクルーで日本のシーンを掌握すべく動き出す。未だ言いたいことを掴みきれない雪人は、痛みを書き溜めてきたノートから、少しずつ自分の言葉を探り始めた。「お前のことも唄おうと思ってる。」 留置場で過ごすかつての後輩・光。抗えない義理と守るべき約束の間で彷徨うかつての先輩・芦屋。雪人の詩は「街」に漂う者達の物語を、代弁しようとしていた。

スーパースターを唄って。

血を流しているマンガが、ここにある #1巻応援

スーパースターを唄って。 薄場圭
兎来栄寿
兎来栄寿

10月発売の中でも最注目作品のひとつでしょう。 スピードワゴンは 「環境で悪人になっただと?  ちがうねッ!!  こいつは生まれついての悪だッ! 」 と、かの名台詞で説いていましたが、この社会には間違いなく環境が生み出してしまう悪があります。 本作の主人公たちは、まさにそういった類の人種。凄絶な家庭で生まれ育ち、若くして天涯孤独の身となって薬の売人をして口に糊している雪人。彼の親友であるメイジ。世界が彼らに生ませたグチャグチャな感情を、音楽として世の中に吐き出すことで昇華していく物語です。 助けてくれる大人もいない世界で、身も心もボロクズになりながら生きてきた日々。どうにもならない絶望の泥濘の中で溺れながら辛うじて息をしている雪人の仮面のような笑顔からは、熱さのような痛みが、飛沫となった血潮が溢れ出しています。 それでも、確かに雪人は亡くなってしまった母や姉に愛されていた。だからこそ、失わずに済んだものがある。それ故に、曲げられない生き方とそこから紡ぎ出せる雪人だけのリリックが存在する。それを最大熱量で、親友と共に解き放つ。そんなエモい話があるでしょうか。 生き方も言葉も真っ直ぐにぶつけてくるリリーとの出逢いを始め、違うけれど同じように苦しんでいる同じ時と場所に生きている人物たちと交差しながら、クソみたいな人生が少しだけマシになっていく。 雪人ほど酷くはありませんが、碌でもない家庭で育ったもの同士だからこそ解り合えることというのはあるので、メイジとの絆が芽生えたときのエピソードなどは強く共感します。 単体で見ればかわいらしさもありながら、それ以上に斬り刻むようなリアルさを迫力として体現する薄場圭さんの絵も作品にガッチリとハマっています。 荒々しく、血を流してマンガを描いている。鋭利に突きつけてくる、愛しい作品です。