平凡な日常を夢見た殺し屋兄妹の絆と葛藤――...。
【第5回トーチ漫画賞〈大賞〉受賞作】エアコン組立工場で働く川上綾は、小説家志望。 繰り返される単調な日々の中、月に一度、文芸サークルの集いを楽しみにしている。 しかしある事態をきっかけに、信じていた日常は崩壊する。 「”創作”なんかから卒業するきっかけを 本当はいつも探していたんだ」 逃れられない創作の呪縛、 この苦しみが誰かの喜びに変わる時まで――。
とある辺境の星。白い砂が広がる広大な大地。そこでは、おにぎりの形をした生命体がつつましく暮らしていた。その星は、かつて人類が文明を築いた場所。ある日、人型の「何か」が目を覚ますが――?
魔王ヴェルガーは、勇者カレンとの戦いの果てに壮絶な最期を迎えた。「生まれ変わっても必ずカレンを殺しに行く」との遺言を遺した魔王だったが、後にその言葉の通り生まれ変わりを果たす。彼の屈辱的な新しい人生とは―
最強の殺し屋兄妹、レオとひな。殺し屋稼業に疑問を感じて足を洗おうとするひなを殺すよう、レオに命令が下る。 ストーリーはシンプルながら演出や画面構成がわかりやすく、次に何が起こるのか、ページを次々めくってしまうようなテンポ感につながっていた。セリフ回しも軽妙で読んでいて楽しい。 読み終わったあとに改めて見るとタイトルも作品の象徴からきているもので、味わい深い。連載にするにはもう少しキャラクター設定に奥行きが必要なのだろうが、読切としてはスッキリ爽やかな読後感。