あらすじ深い林を抜けた先に佇む、伝統と格式ある学び舎。創立から百余年、都内有数のお嬢様校として名を馳せてきた「私立櫻凛学園 高等部」は、少子化のあおりを受け、共学化することとなりました。しかし、入学した男子はただ1人、遠野 幹(とおの・みき)だけでーー?性別も文化も生活水準も違うクラスメイトに囲まれて、遠野くんは無事、特待生としての立場を守り切れるのでしょうか。受難と幸福を孕んだ学園生活の、はじまりはじまり。当世屈指の美しき描線であなたを虜にする、新鋭・野澤佑季恵のデビュー連載!
「元・女子校に男子が1人(少数)」という設定自体は監獄学園を始め(例がこれでいいのか?)よくあるテーマですが、こんなふうに真摯に、丁寧に、元・女子校という世界に馴染もうとしているフツーの男の子を描いた作品は初めて読みました。 オタクでも陰キャでもない男の子が、挨拶が「ごきげんよう」の世界で「……あ(お辞儀)」としかできないのはそりゃあそう。でも初等部の生徒に挨拶されたら…というのはすごく説得力のある展開でキュンとしました。 滑らかで繊細な絵で描かれる柔らかい表情が本当に素敵で好きです! 遠野くんのことを応援してます…!