あらすじ

1924年ドイツ。寒い冬。不敗の国と言われたドイツは第1次世界大戦で初めての敗北を味わい、町は失業者で溢れ人々の心は荒んでいた。父を戦争で亡くし病弱で働けない母を持つマリアの家は貧しかった。貧しい者は生きていくのが精一杯だった。盗み…殺戮…人々は生きるためになんでもやった。13歳のマリアは体を売ることを覚えた。のしかかってくる男の重い体につぶされそうになっても、ぶたれて引き回されるより苦しくはなかった。体を与える代わりに食べ物をくれる男はいくらでも見つかった。荒んだ男達は残虐な欲望のはけ口を幼い少女のか弱い体に見出したのだ。そしてマリアはその男達の残酷な目よりも、もっと冷たい目で男を見下ろしていた…!?
背徳のロマネスク 合冊版1 ラピス・ラズリの情婦

1924年ドイツ。寒い冬。不敗の国と言われたドイツは第1次世界大戦で初めての敗北を味わい、町は失業者で溢れ人々の心は荒んでいた。父を戦争で亡くし病弱で働けない母を持つマリアの家は貧しかった。貧しい者は生きていくのが精一杯だった。盗み…殺戮…人々は生きるためになんでもやった。13歳のマリアは体を売ることを覚えた。のしかかってくる男の重い体につぶされそうになっても、ぶたれて引き回されるより苦しくはなかった。体を与える代わりに食べ物をくれる男はいくらでも見つかった。荒んだ男達は残虐な欲望のはけ口を幼い少女のか弱い体に見出したのだ。そしてマリアはその男達の残酷な目よりも、もっと冷たい目で男を見下ろしていた…!?

背徳のロマネスク 合冊版2 愛の死

私が15歳になったその日、彼に出会った。彼は軍人で私はその日…娼婦になる女だった。嫌がる私の下着を引き毟ると男がのしかかる。「お願い、許して」「何が嫌だ。お前は娼婦だろう。さあたっぷり俺を楽しませてくれよ」私は割れたランプで思わず男を刺そうとした…。1930年、ドイツ。その頃のこの街は戦争が終わってほっとしたのもつかの間。また次の戦争が始まりそうな荒んだ気配の中にいた。店主に突き出された私をその場にいた軍人が大金を出して買った。男は部屋に入ると当然のように私を抱こうとしたが私が初めてだと知ると「俺はお前の一生の男になるつもりはない」と部屋を出て行った。私はこの男になら何をされても怖くないと思った…。

背徳のロマネスク 合冊版3 背徳の微笑

SS将校のレオンと暮らすサラ。普段は貞淑で大人しい女だが、レオンに抱かれる時には情熱的に愛撫に応え「愛している」という言葉を何度も求めた。レオンが出掛けるとサラは派手な化粧と衣装に身を包み、ホテルでレオンの同僚のSS将校と会った。男の前に惜しげもなく白い肌を晒す。下半身の黒い茂みの奥の淫猥な部分で男のモノを飲み込む。男に抱かれ激しく身悶えて見せながら、その心の奥は怖い程に冷めていた。男がひとたまりもなく果てる。もう1度と求める男をサラは翻弄し全裸で部屋の中を逃げ回る。窓辺で獣のようにすばやく身をかわし、勢いのついた男を突き飛ばし、窓から墜落死させた。サラがSSの男を殺したのは、これで2人目だった…!?