「あなたの精子、提供してくれませんか?」大学生の秋斗はある日、同級生の正樹が素性を偽って見知らぬ女性と密会している現場に出くわした。そこでやりとりしていたのは、なんと「精子」で…? <他者に対して性的欲求を抱かない女><夫が無精子症だった女><同性を愛する女>……「子供を産みたい」この感情は、平等じゃないの…? 多種多様な生き方の“光と影”に向き合う、生殖と権利の物語。
「精子」のやりとりをしていた変な女・葉奈とバイト先で再会した秋斗。意外にも働く彼女は「普通」に見えて…。しかし、次に葉奈を見かけたのが〇〇〇の前でーー!?
秋斗の口から無意識に出た「出自を知る権利」という言葉。それがトリガーとなり、秋斗の奥底に眠る記憶がよみがえり始める…。
自分が「精子提供」で生まれた子供だと思い出し、アイデンティティクライシスに陥った秋斗は、なぜそこまでして「精子提供」で出産をしようとするのか、葉奈に詰め寄って…?
秋斗の様子を見て、精子提供での出産に迷いはじめた葉奈。ある日、正樹からLGBTQIAのイベントがあることを知り、足を運ぶとーー。
葉奈の説得により、父親のお見舞いに行くことを決めた秋斗。一方、葉奈も一人で新たな決意を固めていた。多種多様な現代の家族のあり方を真正面から描く、感動の最終巻!