競馬、競輪、花札、丁半……。無造作に札束が飛び交う鉄火場で、賭博師たちの人間模様が様々に交錯する。作者であるバロン吉元自身による綿密な取材によって浮かび上がる、匂い立つような賭博師たちの世界。
金が絡めば命に関わる…。浅草きっての博徒である進藤英介一家に身を寄せた書生の白河俊吾は鉄火場の異様な雰囲気に飲み込まれ、徐々にのめりこんでいく。賭場に身を置く人間たちの機微を描いたシリーズ。
当たっているかどうかもわからない馬券ばかりを狙う天才的な詐欺師の少女・キッドと、それを追う刑事のデカチン。彼らをとりまくコーチ屋や予想屋、ノミ屋も現れ、競馬場を舞台に様々な人間模様が展開される。身を切るような思いで賭博に身を投じる人びとの物語。