あらすじギターを愛する男・木田は超絶テクニックを持ちながら、一度演奏に入ると自分とギターと音だけの世界に没入してしまい、そのため、バンドメンバーや周りの人々からは敬遠されていた。しかし、自ら奏でるギターの音を「音があんまりかわいいもんで」と言う彼は、それでも弾くことをやめない。表題作『泣く男』『木田』ほか全9編を収録した山田芳裕傑作短編集!!
天才が天才になる前の短編集。荒々しさはあるけどハズレなしで全部が面白い!特にギタリスト木田の壮絶ギタープレイが見れる「木田」と、表紙作の「泣く男」が好きだな。「泣く男」は表紙のイメージよりもシンプルで単純なストーリーなんだけど、ピカソの名画「泣く女」が出てきたり所々の演出がカッコいい。 でもこれを描いた人がこれから日本で1.2を争うくらい面白い漫画を描くようになるって予見できるかって聞かれたら、自分にはそこまでの審美眼はないって思う…。山田芳裕が美大に落ちたって話を知って、自分も優れた才能を見過ごしてるのかもしれないと思いました。