『最貧困女子』『ギャングース(漫画原作)』などの著者、鈴木大介の未成年援デリ部隊のリーダー・里奈の生き様を書いた初小説『里奈の物語』を、『シマシマ』『サイレーン』『レンアイ漫画家』などを描いた山崎紗也夏がコミカライズ。不良ホストに慰謝料という名目で奪い取られた100万を取り返す「ホストタタキ編」を完全収録。ヤクザ、道具屋、デリ嬢、里奈の仲間と共に「タタキ」の計画を練っていたらホストには大きな裏の顔があり…。最終エピソードは里奈の妊娠、そして実家に帰っての出産。里奈の物語はクライマックスを迎える。
これは面白い!一気読みしてしまった!行き場のない未成年の女の子たちが稼ぐ手段として援助交際を取り仕切る組織に加入するんですが、要は犯罪ですから環境は劣悪な訳です。そういうことが『未成年援デリ』と呼ばれてるのも初めて知りました。ただ漫画としては重くて暗いだけの話ではありません。主人公の里奈が賢いんですよ。闇しかない世界で自分と仲間を守ろうと組織のリーダーになるんです。常に危険と隣り合わせなのでハラハラしっぱなしではありますが、ただそれだけじゃないっていう所の加減が上手いのは山崎紗也夏先生だからこそですね。特に「サイレーン」と「シマシマ」が好きな人にオススメかな!