耳には足裏に匹敵するほどのツボがあると言う。しかるべき者が行う耳かきにはその者の人命すらも左右する。白いフサが付いた耳かき「梵天」。これで耳かきをして貰った者には快楽と共に治癒力を加速させる。しかし、スカルの耳かきで掻かれた者に与えられるのは『死』。パーカーを着こんだ男、サミュエルは今日も耳かき仕事人として暗躍する…。
俺がうんと気持ちよくしてやるから英雄皇帝×箱入り娘お疲れ陛下の身も心も優し~く癒やすのが耳かき係のお務めです!レアは幼い頃、皇帝ユーリに拾われ彼専属の耳かき係として宮中で育てられた。ユーリを慕いずっと彼の傍で仕えたいと願う彼女に、ユーリは突然結婚を申し込んで情熱的に愛撫してくる。「愛している。そのまま感じていればいい」大好きな人と結ばれ幸せだが、結婚には不安を感じるレア。彼女にはユーリに拾われる以前の記憶がなかった。そんな時、ユーリがレアに執着するのは亡き前皇帝の皇女と似ているからだという噂がたち!?
不眠症に悩む社畜SEの祐介は、ネットでとある耳かき屋の存在を知る。耳かきで不眠症が治ったという口コミに、藁にも縋る思いで予約した祐介。個人で耳かき屋として活動する廉はマスク越しでも美人で、妙な緊張感を覚えた。しかもあまりの気持ちよさにうっかり下半身が反応してしまい…!?
『深夜食堂』の安倍夜郎が描く――人に耳掃除をしてもらうという、そこはかとなく淫靡で、限りなく官能的な世界。人々は“山本耳かき店”で恍惚とした時間を味わい、その先に……!?安倍夜郎のデビュー作にして、初の連作シリーズが、新たなる描き下ろしを加えて待望の単行本化!ファンならずとも一読の価値あり!!