あらすじ

軍の秘密兵器として徴用された、脳味噌替わりに豆腐を頭にいれたブリキの人造人間は、社会勉強として娼館に連れてこられる。ナニができるわけでもない人造人間は、人間製造の秘密を聞こうとするがはぐらかされたまま娼婦と旅にでるが……。表題作『ブリキの蚕』を初め、どこか寂寥感のただよう、湊谷夢吉短編集第3弾。
湊谷夢吉作品集1 虹龍異聞
中国の奥地で偶然発見してしまった孫悟空の抜け殻、ロシア皇女アナスタシアの最後を知る老人、太平洋戦争末期に猥映画を撮影する人々……。戦争の影がだんだんと色濃くなる日本や満州で、しがない中年オトコの宮戸音吉が出会うのは、この世のものとも思えない摩訶不思議と、奇妙な情熱を持った人々……。科学と魔術は入り混じり、どこか暢気でやけっぱちな情熱をもつ人々が登場する、私たちを惹きつけてやまない湊谷夢吉作品の短編集第1弾。
湊谷夢吉作品集2 魔都の群盲
日本と大陸を股にかける、しがない中年オトコ・宮戸音吉。流れ着いた上海では、阿片密売組織と軍部の争いに巻き込まれ、日本で猥本出版を手伝わされるかと思えば、軍人の依頼で“慰安”用人形を作成させられたりも。どこでも何かに巻き込まれる宮戸は、硝煙と美女の匂いにまみれながらも、ただ飄々と流されていく。奇妙な浮遊感を味わえる湊谷夢吉短編集の第2弾。
湊谷夢吉作品集3 ブリキの蚕
軍の秘密兵器として徴用された、脳味噌替わりに豆腐を頭にいれたブリキの人造人間は、社会勉強として娼館に連れてこられる。ナニができるわけでもない人造人間は、人間製造の秘密を聞こうとするがはぐらかされたまま娼婦と旅にでるが……。表題作『ブリキの蚕』を初め、どこか寂寥感のただよう、湊谷夢吉短編集第3弾。