なつのの京

なつのの京

京都が舞台のわたせせいぞう新作ストーリー わたせせいぞう最新作は少し不思議なハートフルストーリー! ●あらすじ 「彼女は持っていた。我々に届かない音楽が聴こえる耳を――」 バイオリン職人を目指したなつのが亡き母が営む祇園のお茶屋を継いで、3年の月日が経った。そんな彼女がある日、「父の音楽」を耳にしたとき―― この物語が始まった。●著者から 『なつのの京』は、僕が京都のお茶屋さんを描きたいなと思って始めた作品です。僕が通っていた頃の祇園はまだ平成の初め、夜の花見小路は本当に真っ暗だったのです。お茶屋さんに入っても、玄関はまだ薄暗くて… でも階段を上がって襖を開けると、舞妓さんや芸妓さんがいてパアッと一気に華やかになる。京都はそういう暗転・明転がすごいんです。
ハートカクテル

ハートカクテル

カノジョが出ていった翌日からネコがしゃべり出した。ボクの問いかけに対してネコは言う。「その質問は36回目だよ」――。風見鶏は北北西を向いたまま動かなかった。かすかな風はタンポポの落下傘を南西に流し、午睡中のカノジョの前髪を垂らした――。ベースは男と女。エッセンスに恋と音楽と季節の風を配合した、ハートカクテル。心地好く酔わせます。
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