あらすじ

「伊勢長島に黄金城がおりる」──一向衆から連れ出した雀蓮の言葉を信じ、伊勢長島を目指す八犬士たち。突如、王犬丸の前に現れた明智光秀は伊勢長島に地獄を作るという。光秀との戦いの最中、「悌」の文字を持つ八犬士として覚醒した王犬丸だったが、家族を人質にとられ光秀の軍門に下る。
魔空八犬伝(1)

時は戦国、永禄5年(1562年)。越後に上杉謙信、甲斐に武田信玄、小田原に北条氏康、尾張に織田信長と、日本の国土は網目のように分裂し、戦いの日々が続いていた。百姓の子として暮らしていた犬塚信乃は、侍になり天下取りを夢みていた。ある日、無数の死体が転がる戦場跡で犬山道節と出会う。道節は黄金城(里見城)を追っていた。『南総里見八犬伝』に着想を得、独自の作品世界を構築した『魔空八犬伝』がいよいよ登場。

魔空八犬伝(2)

朝倉家を見限り織田信長に寝返るべく、国越えを急いでいた明智光秀は追手の朝倉勢に捕まり窮地に立たされていた。そんな光秀の前に、黄金城が浮上してくる。やがて5年の歳月が流れ、尾張の織田信長は天下布武にむけ石山本願寺の一向一揆衆と対峙していた。

魔空八犬伝(3)

信長軍と石山本願寺の一向一揆衆との戦いは熾烈を極め、いまだに終結が見えなかった。犬山道節と乱元坊は本願寺の奥深くに潜入し、陰の本願寺を目の当たりにする。そして本願寺内では黄金城を巡り、羅王真宗四代目教主・夢王坊と顕如が言い争っていた。

魔空八犬伝(4)

「伊勢長島に黄金城がおりる」──一向衆から連れ出した雀蓮の言葉を信じ、伊勢長島を目指す八犬士たち。突如、王犬丸の前に現れた明智光秀は伊勢長島に地獄を作るという。光秀との戦いの最中、「悌」の文字を持つ八犬士として覚醒した王犬丸だったが、家族を人質にとられ光秀の軍門に下る。

魔空八犬伝(5)

圧倒的な巨大さと異形の軍勢で八犬士に迫る魔空軍。魔空軍艦から裂獄砲が放たれ、長島城は吹き飛ばされてしまう。二射目が発射されようとしたその刹那、八犬士の一人、自雷天が製作した鉄甲船のバラ門砲が火を噴き、そのまま魔空軍艦に特攻する。魔空軍艦の侵攻が止まり、千載一遇の好機と八犬士たちは黄金城へと入城していくのだが……。多彩なキャラクターと精緻に描き込まれた画面が読者を魔空間へと誘う『魔空八犬伝』、怒涛の最終巻。