あらすじ

荒廃していく地で苦しむ領民を救うため、領主の元へ向かったレオン一行は、政敵ケーリッヒの計画の全貌を知る。『理想の箱庭』と名付けられた計画は、終焉教団の思惑も絡まり、理想郷のためならどのような犠牲も厭わない非道なものであった。憤慨するシスレイアとケーリッヒの全面対決を前に戦力を整えるべく王都へ奔走するレオンは、王太子マキシスの妨害にも屈さず、勝利への智略を巡らしていく。「手持ちのカード全て使って斃す!!」 隣国をも巻き込んだレオンの策略で窮地に立たされたケーリッヒは、終焉教団の尊師・エグゼパナからの提案を受け入れるが……。“王国救済”を目指し戦う王女と影の軍師による本格戦記ファンタジー、激動の第五幕!
影の宮廷魔術師(1) ~無能だと思われていた男、実は最強の軍師だった~

エルニア王国では王位継承争いが勃発、混乱状態が続いていた。そして、王立図書館に勤める“ぐーたら”宮廷魔術師・レオンにも文官として戦地に出征するよう辞令が下る。渋々赴任してみると、王位継承権を持つシスレイア王女がなぜか最前線で敵軍に包囲されていて……!? 王女を救う気のない上官に対し“無能”レオンが言い放つ―― 「私が少数の兵で王女を救出し、敵兵も一掃してご覧に入れよう」 レオンの武器こそ、その名も『異世界学』。“別世界”で用いられた様々な兵法・戦術の知識であった。そして『火牛の計』を用いて、王女救出へと挑む――!! “給料泥棒”とまで称された宮廷魔術師が王女と共に王国の改革に挑む本格戦記ファンタジー開幕!

影の宮廷魔術師(2) ~無能だと思われていた男、実は最強の軍師だった~

王女シスレイアを持ち前の知識と手腕で救出したレオンは、彼女の夢見る世界を実現するため“影の軍師”となった。王位継承争いに勝つことを当座の目標に据えて仲間を見つけるべく“人材発掘”をスタート。そして、最初に目星を付けた人材こそ――“同僚殺し”の嫌疑を掛けられたヴィクトールだった。「俺が欲しければ、俺に勝ってみせろ」 レオンが突きつけた冤罪の証拠のおかげで法廷で無罪放免となったヴィクトールだったが、剣の鬼神はやはり一筋縄ではいかないようで――!? “王国救済”を目指す王女と影の軍師による本格戦記ファンタジー、邂逅の第二幕!

影の宮廷魔術師(3) ~無能だと思われていた男、実は最強の軍師だった~

剣の達人ヴィクトールを仲間に迎えたレオンとシスレイアは自らの部隊に“天秤旅団”と命名し、更なる戦力増強を図る。そして、軍事的戦果を挙げ王位継承で優位に立つため『マコーレ城塞』の奪取作戦を開始。堅牢さを誇り、難攻不落と言われた城塞の攻略は、寄せ集めの兵士達で挑む無謀な作戦に思われたが…… 「気楽に構えろ、俺が勝利へ導く」 レオンは持ち前の戦術と『異世界学』で戦場を掌握。『オダノブナガ』が用いた鉄砲隊作戦を応用し、大国の兵士たちを圧倒していく――! “王国救済”を目指し奔走する影の軍師による本格戦記ファンタジー、初陣の第三幕!

影の宮廷魔術師(4) ~無能だと思われていた男、実は最強の軍師だった~

『マコーレ城塞』を無血で陥落させたシスレイア王女の「戦争を止めたい」という発言は、大きな波紋を広げていた。言動に注目が集まるようになったレオンたちに課された次の任務はワグナール地方で勃発した叛乱の鎮圧。その地では領主のワグナール子爵による度重なる搾取で生活は困窮し、土地も荒れ果て、領民の不満は限界を迎えていた。「王女として、皆さんの命が失われていくのを見過ごすわけにはいかないのです――!」 詰問する王女を前にしても悪びれる気配すら見せない子爵、その傍には妖しい笑みを湛える謎の夫人の姿があった。さらに、政敵ケーリッヒの思惑まで見え隠れし……。本格戦記ファンタジー、波乱の第四幕!

影の宮廷魔術師(5) ~無能だと思われていた男、実は最強の軍師だった~

荒廃していく地で苦しむ領民を救うため、領主の元へ向かったレオン一行は、政敵ケーリッヒの計画の全貌を知る。『理想の箱庭』と名付けられた計画は、終焉教団の思惑も絡まり、理想郷のためならどのような犠牲も厭わない非道なものであった。憤慨するシスレイアとケーリッヒの全面対決を前に戦力を整えるべく王都へ奔走するレオンは、王太子マキシスの妨害にも屈さず、勝利への智略を巡らしていく。「手持ちのカード全て使って斃す!!」 隣国をも巻き込んだレオンの策略で窮地に立たされたケーリッヒは、終焉教団の尊師・エグゼパナからの提案を受け入れるが……。“王国救済”を目指し戦う王女と影の軍師による本格戦記ファンタジー、激動の第五幕!

影の宮廷魔術師(6) ~無能だと思われていた男、実は最強の軍師だった~

穢れた存在を根絶するという理想を追い求め魔神と化したケーリッヒとの死闘に、レオンたちは全ての手札を使い勝利! ワグナールに平和が訪れたものの、一つの疑問が残されていた。それは、ケーリッヒが理想の中で自らの破滅も望んでいたこと――。「私の使命は穢れた世界と私自身を焼き尽くすことだ」 レオンたちは真相を探るため、ケーリッヒの従者パウルを訪ねる。そこで明かされたのは、幼き日の彼が直面した想像を絶する王族の闇と逃れられない悲しき血の運命だった……。束の間の平穏を取り戻したレオンはシスレイアと共に魔術図書館で過ごすが、奇妙な事件に巻き込まれてしまい……!? “王国救済”を目指し想いを繋ぐ王女と影の軍師による本格戦記ファンタジー、追憶の第六幕!

影の宮廷魔術師(7) ~無能だと思われていた男、実は最強の軍師だった~

新たに炎の魔術師・ナインを仲間に加えたレオンたちは第一王子マキシスから敵国最精鋭“巨人部隊”討伐の命を受ける。命を落としかねない危険な任務にレオンが見出した突破口は戦地バナの森で戦闘民族“ドオル族”の助力を得ること。ドオル族出身のクロエの案内で次期族長ルルルッカと交渉するも協力はおろか一族を抜けたクロエの帰郷を迫りまさに一触即発!! 「勝った方が総取りといこう」 巨人部隊迎撃、そしてクロエを守るため、レオンは弱肉強食のドオルの掟に従い最強のルルルッカと決闘に挑む! 一方、迫り来る巨人部隊には終焉教団の不穏な影があり……。“王国救済”を目指す王女と影の軍師による本格戦記ファンタジー、緊迫の第七幕!