あらすじ

友達なんていらない。でも、同居始めました。/よく考えたら、私はモヨさんのことを何も知らない。外に出られない私は、モヨさんが外でどんな生活をしているのか、モヨさんを通してしか知れない。ねえ、モヨさん。どうしていなくなってしまったの?
23時 冷蔵庫の前で待ち合わせ(1)

友達なんていらない。でも、同居始めました。/鷹巣小鳥子(たかすひなこ)。小説家。私は人が大嫌い。友達なんていらないし、ましてや誰かと住むなんて考えただけでも嫌になる。そんな私が同居を始める!? でも仕方ない。私には人には言えない理由があるから…。

23時 冷蔵庫の前で待ち合わせ(2)

友達なんていらない。でも、同居始めました。/10代で人との関わりを極力絶ってから、ひとりだけで生きてきた。生きてこられた。彼女・モヨさんと同居したのは、わたしの代わりが必要だったから。でも、モヨさんが私と同居する理由を考えたことなんてなかったんだ。

23時 冷蔵庫の前で待ち合わせ(3)

友達なんていらない。でも、同居始めました。/今まで私はどれだけの人を傷つけてきたのだろう。平穏に暮らすには、私は彼女たちとは違いすぎるのだろうか。でも、今はほんの少しだけ、人といる心地よさを感じる。なのに、モヨさんはどうして…?

23時 冷蔵庫の前で待ち合わせ(4)

友達なんていらない。でも、同居始めました。/よく考えたら、私はモヨさんのことを何も知らない。外に出られない私は、モヨさんが外でどんな生活をしているのか、モヨさんを通してしか知れない。ねえ、モヨさん。どうしていなくなってしまったの?

23時 冷蔵庫の前で待ち合わせ(5)

友達なんていらない。でも、同居始めました。/夜型の私と昼に働くモヨさん。同居していても時間は正反対。だから私たちは、23時に冷蔵庫の前で待ち合わせしようと決めた。そう決めたのは、モヨさん。でも、今、私はそれを叶えたいんだ。