あらすじ1925年、伯爵令嬢・ソフィ・19歳、大日本帝国陸軍大尉・都築慎太郎と恋に堕つ――。深窓の生活を捨て、慎太郎やその友人・今(こん)の手助けで、市井の生活を始めたソフィ。慎太郎はいまだに彼女に想いを告げられずにいた。ある夜、意を決してソフィをディナーに誘った慎太郎だが、ソフィの義父が亡くなったとの知らせが入り…!?めくるめく輪舞を奏でる街と人々。大戦の足音忍び寄る花の都を舞台にした情熱のドラマ、完結編!!
第一次世界大戦後のフランス・パリを舞台に、フランスに赴任した帝国軍人が伯爵令嬢と出会い、そこから始まる壮大なドラマが展開される感動のロマンスストーリーです。 主人公の都筑の恋愛だけでなく、芸術家として一人前になるためにパリへ来ている多くの日本人を含めた外国人の情熱的な生き様や、実在の人物(藤田嗣二やパブロ・ピカソなど)の錚々たる面々も物語を盛り上げ、思わずうっとりとしてしまいます。 一方、日本人やアジア人に対する差別などもしっかりと描かれており、当時のきらびやかな雰囲気と殺伐とした雰囲気どちらも肌で感じるようにリアルです。 ひとりの平凡な男が辿る、壮大なメロドラマ。一本の映画を観たような気持ちになります。