あらすじ金融業界のブラックな実態を描く壮絶ノンフィクション・エッセイ! 雨宮鬱子、24歳。理想に燃えて証券会社に入社した彼女を待ち受けていたのは、精神論がすべてを支配する超体育会系の会社体質! 強制残業による激務、部下を差別する上司、後輩を蹴落とす先輩、飲み会でのいじめ、セクハラ・パワハラ…、理想と現実のギャップに追い詰められていった彼女は…!? 第9回ネクスト大賞 期待賞受賞作品!!
ニュースなどで何かと世間を騒がせる証券業界のブラック労働の実態を描いたエッセイ漫画。作品の時期は2014年頃と、少し古い部分もあるが、いま令和の時代に読んでもゾッとするほどリアルで引き込まれる内容だ。 作者の方は、執筆時はアマチュア同然ながら、退職後に会社で体験したことをマンガで描きはじめてこの作品が生まれたとのこと。お世辞にも絵のレベルは高いとは言えないものの、上司や同僚に追い詰められ、自分を責めて心が壊れていく過程を客観的かつ冷静な視点で捉えており、細かいプロセスまでも丁寧に描いているのが凄い。 話を追うごとに話のボルテージは上がり、後半の長時間会議のエピソードなどは、本当に気が滅入るような話で、読むだけで身体がどっと疲れる読書体験をさせてくれた。