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【その音色が全ての始まりだった――…】幼少期からピアノを続けてきた一条響は、コンクールでも常に常連で自分の腕に絶対の自信を持っていた。ある朝、音楽室の近くを通りかかると、大人でも手こずるリストの超絶技巧『鬼火』が聴こえてくる。音の主を確かめたくてそっと覗き込んだ先にいたのは、同じ学年の二階堂玲音だった。自由で独創的な音色、圧倒的なピアノに初めて味わう敗北感。存在が気になりすぎて怒涛のような質問を浴びせると返ってきたのは「うっせーな!」のひと言だった。すげなくされてもめげない響の猛アタックとピアノを通じてふたりは打ち解けていくが…? 癖アリ天才ピアニスト × 天真爛漫ピアニストが奏でる甘くて苦い恋の旋律。