あらすじカメラ好きな女子高生・夢路歩(ゆめじ・あゆみ)が、東京周辺の隠れた名所や撮影スポットを訪れて、情感溢れる風景をフィルムに切り取っていく“街歩きフォトコミック”第3弾。兵庫県宝塚市での合宿を経て、写真甲子園(全国高等学校写真選手権大会)に応募することになった芝浜高校写真部。見事初戦を突破した歩たちは、今まで出会ったことのない世界への期待を胸に、本戦大会が行われる北海道へと――。
写真も漫画も静止画だが、 ともに静止画の良さを追求しながらも やはり動画を超えようとする試みも今までには 数多く執り行われてきただろうと思う。 とくに漫画はページ展開やコマ割り、 効果線というのかスピード・動きを表現する線などの書き込みなど 様々な表現方法が研究され発表されていると思う。 しかし今の時代はテレビ・映画・アニメ・Youtubeなど 各種の動画が普及し氾濫し、プロからアマまで 見る側も作る側も浅くも深くも動画に 当たり前に接することが出来る時代になっている。 例えば東京歴史案内とか観光ガイドとかでも 簡単に見やすく楽しく判りやすい動画が Youtubeなどで手軽に閲覧できる。 だがそれでも「東京シャッターガール」からは けして情報が少ないとか古いとか 「つまらない」というものではない、 そう思わせてくれるものを強く感じた。 静止画が動画を超える、とまでは言わないが 動画にはない静止画の良さと言うか、 余韻とか名残りとかを感じさせてくれるものがあると感じた。 「東京シャッターガール」は多分にそのへんを 伝えたかった漫画なのではないかと思う。 通常の漫画と比べると、効果線というのかスピード線というのか、 動きを漫画的に表現する絵が殆ど無い。 とはいえ、全く無いわけでもなく 流鏑馬のシーンとか路面電車のシーンとか、 ときどきはそういう線画を加えたコマも出てきたりするんですよね。 このへんに作者の先生の考え、表現方法の機微があるようで 色々と想像してしまう部分があったりしました。