あらすじ

昭和20年、敗戦の色濃い鹿児島基地で若い男女の悲しい別れがあった。特攻隊員の妻・夏子は、結婚してわずか1週間後に夫の特攻隊の出撃が決まった。涙で夫を見送った直後、基地内で鬼畜・中須賀少佐に捕まり、部屋に連れ込まれ犯されてしまう。夫が特攻で散ったまさにその時に、こんな辱めを受けるなんて…!! 夏子は自殺を謀ろうとするが死にきれず、倒れていたところを老百姓の長谷に発見され、助けられた。長谷家で老人とその娘に世話になることになった夏子は、夫の最後の言葉「執拗に生きろ!」を思い出し、深い悲しみと憎しみを背負いながら、生きていく決意をする。戦中と戦後の混乱期を生き抜いたひとりの女の復讐と義侠心の壮絶な物語、第1巻(全6巻)!
ゼロ戦夏子(1)《雲海の翔》

昭和20年、敗戦の色濃い鹿児島基地で若い男女の悲しい別れがあった。特攻隊員の妻・夏子は、結婚してわずか1週間後に夫の特攻隊の出撃が決まった。涙で夫を見送った直後、基地内で鬼畜・中須賀少佐に捕まり、部屋に連れ込まれ犯されてしまう。夫が特攻で散ったまさにその時に、こんな辱めを受けるなんて…!! 夏子は自殺を謀ろうとするが死にきれず、倒れていたところを老百姓の長谷に発見され、助けられた。長谷家で老人とその娘に世話になることになった夏子は、夫の最後の言葉「執拗に生きろ!」を思い出し、深い悲しみと憎しみを背負いながら、生きていく決意をする。戦中と戦後の混乱期を生き抜いたひとりの女の復讐と義侠心の壮絶な物語、第1巻(全6巻)!

ゼロ戦夏子(2)《啓蟄の翔》

昭和20年8月15日正午、天皇陛下の玉音放送によって戦争終結、すなわち敗戦が国民に告げられ、戦後の混乱時代が始まった。愛する夫、そして命の恩人・長谷老人の死は何だったのか? 涙も枯れて、やり場のない怒りがこみ上げる夏子。一方、夏子の仇敵である中須賀は、軍の食料物資をトラックごと奪って東京へと向かおうと企んでいた。それを知った夏子は中須賀を追い、実家のある東京へ舞い戻ったのだが、そこで目にしたのは変わり果てた街の姿だった。そして、夏子はかつて父の剣道道場の門下生で、今はヤクザとなった朝熊と再会し、両親の死を知らされる。ショックを受ける夏子だったが、ひとりで生きていくため、そして中須賀に復讐するために自立していくのであった…。戦中と戦後の混乱期を生き抜いたひとりの女の復讐と義侠心の壮絶な物語、第2巻(全6巻)!

ゼロ戦夏子(3)《遠雷の翔》

夏子は東京で再会した朝熊から両親の死を知らされ、再び深い悲しみに突き落とされるが、強く生きていくことを決意。知り合いの大工に頼んで家を建て、女ひとりで自立することとなった。一方、朝熊は闇ブローカーとして米軍に娼婦を斡旋しながら食べていく生活。しかし、その親玉は夏子の仇敵・中須賀だった!! 中須賀は、東京ですっかり影のドンと呼ばれるまでのしあがっていた。悪知恵を働かせ、GHQを味方につけ、その力を武器に政界進出を企む。だが、その中須賀にとって、邪魔な存在がいる。自分の過去の悪事をすべて知る女・夏子だった…。そして中須賀は手下の朝熊に、夏子の殺人指令を命じた! 戦中と戦後の混乱を生き抜いたひとりの女の復讐と義侠心の壮絶な物語、第3巻(全6巻)!

ゼロ戦夏子(4)《海吼の翔》

夏子の仇敵・中須賀から夏子の暗殺を命じられた朝熊。しかし、夏子は自分が惚れた女…朝熊は指令を果たせぬまま今日に至っていた…。一方、中須賀は隠然たる力を背景に、ついに選挙で当選して政界入りを果たし、運輸大臣となった。そんな中須賀に憎しみを燃やす女は夏子だけではなかった。かつて夏子の世話をし、父を中須賀の手で殺された駒子もまた、中須賀の命を密かに狙うのだった。夏子も、さらに強大になった敵・中須賀へ復讐心を燃やし、その機会をうかがっていた。戦時中は戦闘機の整備士だった小川が極秘に隠した亡き夫のゼロ戦の隠し場所を求めて、鹿児島へと向かった夏子。だが、強大な権力を手にした中須賀の追っ手が、夏子に忍び寄っていた!! 戦中と戦後の混乱を生き抜いたひとりの女の復讐と義侠心の壮絶な物語、第4巻(全6巻)!

ゼロ戦夏子(5)《蒼鷹の翔》

元整備士の小川が隠した亡き夫のゼロ戦を探しに鹿児島にやって来た夏子は、中須賀の追っ手を振り切り、ついにゼロ戦にたどり着いた。ゼロ戦に亡き夫の面影を見た夏子の中で、熱い血がたぎった。仲間にした佐川と、あとからやって来た小川のフォローでゼロ戦を飛ばすことに成功した夏子は、佐川とともにゼロを鹿島に着陸させ、隠す。一方、中須賀は自分の命を狙う駒子と夏子を執拗に追い続けた。さらに中須賀は、夏子の亡き夫・伊波中尉のまさに生き写しとよべるほどそっくりな男を配下に置き、夏子の抹殺を策してくるのだった。街角で亡き夫の面影を見た夏子は…!? 戦中と戦後の混乱を生き抜いたひとりの女の復讐と義侠心の壮絶な物語、第5巻(全6巻)!

ゼロ戦夏子(6)《紅蓮の翔》

中須賀が夏子に送り込んだ刺客で、亡き夫・史郎の生き写しのコードネーム刺(さし)と遭遇した夏子。死んだはずのあの人が…!? だが、夏子は易々と騙されることはなかった。刺が夫とは別人とすぐに気づき、刺との対立は続いた。ゼロ戦の隠し場所を知られ窮地に追い込まれながらも、夏子は刺からゼロ戦を守り抜いた。一方、中須賀抹殺のため宿泊先に忍び込んだ駒子も、手厚い警護たちの銃撃によって…。仲間を次々に失った夏子の最後の策! 夫のゼロ戦に乗り込み、中須賀のいる大浜へ向かい飛び立った。そして憎き中須賀は目前に!! いよいよクライマックス!! 戦中と戦後の混乱を生き抜いたひとりの女の復讐と義侠心の壮絶な物語、最終巻(全6巻)!