不安が募ると夜を呼んでしまう少女とその担当医・レイ。魔法と幸せがいっぱい詰まったふたり暮らし。「あなたが夜を呼ぶのは“光”を思い出すため」。不安が募ると辺りを暗闇に染めてしまう病気を持つ少女・ミラ。その病を治すため、心優しき医者・レイとともに森の奥で暮らしている。空から降ってくる星をジャムにしたり、自信をつけるために早起きを頑張ったり、小さな日常をひとつずつ大切にすることで、ミラはかつての自分を徐々に取り戻していく。しかしある日、夜の病気に興味を持ったレイの友人がふたりの元に現れ、ミラを不安にさせる……!すぐには治らない病、その壁に立ち向かっていく患者と医者のヒーリング・ストーリー。心の温度が直に伝わってくる人物の表情や、呼吸をしているかのように瑞々しく描かれた植物たち。確かな表現力を持つ三星たまの、初の単行本。読切&ショート・ショート8本を収録した、『星の子どもたち 三星たま短編集』も同時発売!
新たな出会いがミラの世界を鮮やかに彩る第2巻!不安を感じると、人や空間を真っ暗にしてしまう“夜”を呼ぶ少女・ミラ。その病を治すため、担当医レイと森の奥にふたりで暮らしている。病のせいでレイ以外の他人と話ができないミラのもとに、ヤギのぬいぐるみの姿をした客人がやってきた!可愛い見た目にミラの緊張も徐々に解けていき、その客人が話す「ほしうたのいし」の話に夢中になっていく。星のかけらと石が一体化してできた「ほしうたのいし」の魅力とは? さらにその客人にも隠された秘密があって……。他にもミラのお仕事体験「魔法薬のせかい」、ミラが初めて勇気を振り絞った「風邪の日。」や、自分を傷つけることしか知らなかったミラと、彼女を救おうとするレイの出会いを描いた過去編も収録!
主人公の少女・ミラは"ある病気"の治療のために親元を離れて暮らしていました。 その"病気"とは、彼女の中に不安が募ると周囲に「夜を呼び寄せてしまう」というもの。 この作品はそんなミラと、彼女が"師匠"と呼び絶対の信頼を置いている医師のレイが共に暮らす日常を描く作品です。 魔法で探しものをしたり、空から降る星を集めてジャムを作ったりと、素敵なファンタジーの世界観の作品です。 そしてその世界観を、人物はもちろんのこと、風景や小物まで可愛らしく描くことで作り上げています。 基本的には優しい世界観の作品ですが、ミラの抱える病気については彼女の心に暗い影を落としているような描写が見られます。 その病気をレイとともにどのように克服していくか、そこにもしかしたらミラの成長も見ることができるかもしれません。 そういう意味でも今後の展開が楽しみな作品です。 1巻まで読了