ボク、太平とミズナとパパがこの村へ越してきたのは2年前のこと。それまでは東京で暮らしてたんだけど、とつぜんパパが「田舎に帰って農業をやる」なんて言いだして、こんなことになってしまったわけで…。秋田県日暮村でかつて盛んに作られていた《日暮れカブ》。いまや作り手もいなくなり絶滅してしまった!? 太平の父・良平とその友・政信は、幻の《日暮れカブ》復活に挑戦を始めた。まずは《種》だが…誰も持っていない!? 幻の《日暮れカブ》の復活の前途は多難であった…。矢口高雄先生ご自身の経験を元に描かれた自然とそこに住む人々、そして現代の農村が抱える問題をもクローズアップしたヒューマンドラマ《おらが村》の新シリーズ、第1巻(全4巻)!
あるのは雑貨屋が一軒。食堂も喫茶店も映画館もない。戸数は50戸ほど。ここは秋田県日暮村。冬の厳しさは言うまでもなく、都会の生活とはかけ離れた《おらが村》である。日暮村では、ご多分にもれず深刻な《嫁不足》に悩まされていた。ある日、1人の男が女性を連れて村に帰ってきた。山中の息子・弘志だ。なんと嫁を連れて帰ってきたのだ。しかし何よりも村人がびっくりしたのは、嫁が日本人ではなく、フィリピン人であったということ!? のどかな《おらが村》に激震が走る!! 矢口高雄先生ご自身の経験を元に描かれた自然とそこに住む人々、そして現代の農村が抱える問題をもクローズアップしたヒューマンドラマ《おらが村》新シリーズ、第2巻(全4巻)!
弘志とマリリンの結婚後、双子の子どもを授かり、にわかに賑わいを見せる日暮村。その一方で、村の川からカジカが消えた!? ということが判明。あれほど、ビクいっぱいに取れたはずのカジカがぱったりと姿を消してしまっていた。一体、何故…!? 帰省してきた政信の弟、義勝はカジカが死滅したのは農薬をばら撒いたこの村の村民が犯人ではないかと主張する。しかし良平は死滅ではなく引っ越したのだろうと推測するのだが…。この村も時代が変わり、農業も進化すれば自然形態も人間の手によって少しずつ変わっていく。《自然と農業の共存》という問題をテーマにしながら、村人の生活を描くヒューマンドラマ《おらが村》新シリーズ、第3巻(全4巻)!
良平は親友・政信の妹かつみと再婚をし、太平とミズナには新しい母親ができることになった。一家は幸せなひと時を過ごしていた。しかし人生は何故、順風満帆に行かないのか…。冬のある夜、良平とかつみが留守中、良平の家が火事になり全焼してしまうのであった…。事件の晩、沓沢先生に呼び出された良平は、《家族》というものについて、そして良平の卑屈な心について一喝されるのであった。心に響く沓沢先生の言葉を胸にしかと受けとめ、良平は新しい家を建てるため、自ら設計を始める。この家こそ、豪雪地帯に変化をもたらす《新発想の家》だ。火事をきっかけに一家はますます絆を深めていくのであった。今日の日本の農業をテーマに、社会問題、環境問題まで鋭く切り込んだヒューマンドラマの傑作《おらが村》新シリーズ、最終巻(全4巻)!