入学式、新たに周りとの関係づくりを億劫に感じていたけいこに話しかけてきたのはいかにも気が合わなさそうなミズキという少女だった。ひょうんなことがきっかけで彼女の笑顔の裏に隠された”不安定な部分”を知っていくこととなるが…「行き場所がない」不安定な少女たちを描くグラグラ友情ストーリー
保健室で会ったミズキは傷だらけで笑っていた。彼女の存在が気になりつつも淡々と過ぎていく日常…周りの人にそれとなく話を聞いてみるととある噂が飛び交っているようで…?
ミズキが登校しなくなって数日…妙なうわさは止まることはなかった。「学校にこないやつとかどうでもよくね?」彼女のことを忘れかけていたけいこだったが…
「リスカしてるってマジ?」クラスの男子に腕を引っ張られ見世物になってしまうミズキ…。クラスの視線が彼女に集まる中、けいこがとった行動は…!?
入学式の日にミズキの身におこった最悪の出来事…母親とその新しい彼氏と入学祝いをすることになったがミズキはその彼氏がどうにも苦手で…
苦手な”たっくん”とふたりっきりになってしまったミズキ。すすめられるままに飲酒をしてしまう…はじめてのふたりの時間は案外楽しくすぎていくはずだったが…
卑猥な言葉の責任を押し付けられ、混乱するミズキに”たっくん”は…最悪すぎる母親の彼氏の豹変!その恐怖にミズキはどうすることもできず…
母親に助けを求めて、歓楽街をさまようが…周りの大人の視線に怯えながら心身ともにボロボロになったミズキが向かった場所は…?
母親の彼氏”たっくん”の外道な振る舞い、そしてミズキを罵るばかりで話を聞かない母親…。行き場のない怒りや悲しみは限界をむかえてついに爆発する…
家族がどんどん壊れていく…父の不倫が原因…?冷え切った両親と双子の兄と暮らすけいこ。人はいるのに空っぽの家の中で日々やり場のない悲しみの中にいた
「やっぱり別れてほしくない」兄、トウヤと共に両親の仲直り計画を立て動き出したが…大人の事情は子供には理解できないほど複雑で…
けいこたちの作った料理を食べて涙を流す母。どことなく不安を感じたけいこは、母の秘密を知ってしまう…!子供たちの両親仲直り作戦は最悪の結末をむかえることに…
私だけが置いてきぼりになっていく…先に大人になっていく兄たちを見ながら家族への未練を捨てられずにいるけいこ。そんなある日、ミズキから「一緒に帰ろう」と言われて…
けいこの言葉がきっかけで自身に起こったことを話し始めるミズキ…そのショッキングな内容に唖然…。ただならぬ様子のミズキの手を引き、けいこはとある提案をする。
「本当にこのままでいいのか…?」ミズキをいかせることに不安が残るけいこだったが…はじめてのふたりの帰り道は思わぬ形で終了することに…
自分のことを「本当の娘みたい」と言ってくれた母親の元恋人の家へ…その反応は昔と変わらず優しい彼のままだったが、部屋には女ものの下着が…
「どうして俺の家の住所と電話番号知ってたの…?」強張る『パパ』の表情にミズキの感情は冷たくなっていく…唯一、自分を救ってくれると思っていた存在なのに…
誰も助けてくれない…絶望の中でどんどんと沈んでいく心…。「いらないなら…産むんじゃねぇよ、クソ野郎」耐えきれなくなったミズキが出た行動は…
学校の裏掲示板で上げられていた写真の中にはミズキが写っていた…。戸惑いながらもすぐに悪質な書き込みが嘘だということに気づいたけいこだったが…
男の先輩からの呼び出しに怯えるミズキだったが、内容は思わぬもので…?一部始終を目撃していたクラスメイトたちの反応で教室の空気は一変していく…
先輩とはじめての放課後デート!?「明日のクラスの子との話しも盛り上がるかも」と浮かれているミズキだったが、先輩に連れ込まれた場所は…
先輩からの信じられない言葉に絶句…。「私のなにを知ってるの?」否定しなくちゃいけないのに涙がどんどん流れていき…泣いているミズキを見た先輩は…?
「友達なんて所詮他人だし…」そう言い聞かせ、うまくいかない友人関係を割り切っていたミズキだったが、先輩との話を嬉々として聞いてくるクラスメイトの前では…
ミズキのうわさがデマだということを証明するために先輩から出された最悪の条件…しかし、話を聞いてもらうためには先輩の言うことを聞くしかない…?
『斎藤ミズキのヤリマン』黒板に書かれた文字に絶句…「三年生が書いていった」と他人事のクラスメイトたち。孤立していくミズキに手を差し伸べたのは…。
「なんで私がこんなやつらのおもちゃになんなきゃいけないの?なにも知らないくせに」取り乱すミズキを見たけいこは、ひどく後悔したが…
人のことなんて「どうでもいい」と言っていたミズキだが、先輩たちの会話に酷く傷ついていた。そんな様子を見ていたけいこは我慢できず、先輩たちに向かっていき…
先輩とけいこのやり取りは次第にヒートアップしていき、ある拍子で先輩が…!?生徒指導室に呼ばれ、青ざめているけいことは打って変わり、話をするミズキは飄々としていて…
「嬉しかったよ」ミズキは素直な気持ちを先輩のことで落ち込むけいこに伝えた。2日後、学校で見かけた先輩にミズキとけいこがしたことは…
「私にしたこと家族の人たちに話してあげる」焦る先輩にを余所にミズキの要求は更に増していく…!その様子を一部始終見ていたけいこにミズキが言い出したこととは…?
こんなに痛くてヒリヒリする思春期を過ごした記憶はないけれど、多かれ少なかれ全ての少年少女たちが世界をサバイブしているんだと思う。痛みを忘れてしまったわたしもあなたも、痛くて仕方ない日々を過ごしてきたんだと思う。 なんてわかったことを言えるレベルではないくらい、ミズキとけいこがおくる日常はあまりにも過酷だ。 家庭にも学校にも居場所がない、心休まる瞬間なんてない、そんな日常。 自分を傷つけたり、よくない方向へ走り出したり。危なっかしいけれど必死で闘う彼女たちの辿り着く果てに救いがあることを願う。 家庭とか学校なんて社会のすべてじゃないよって心から思うけれど、それに気づくためには逃げ出す方法や闘う方法にきちんと辿り着かないといけないんだよなあ、とやるせなくなります。 どうか、すべての闘うひとたちが幸せに辿り着きますように。
こんなに痛くてヒリヒリする思春期を過ごした記憶はないけれど、多かれ少なかれ全ての少年少女たちが世界をサバイブしているんだと思う。痛みを忘れてしまったわたしもあなたも、痛くて仕方ない日々を過ごしてきたんだと思う。 なんてわかったことを言えるレベルではないくらい、ミズキとけいこがおくる日常はあまりにも過酷だ。 家庭にも学校にも居場所がない、心休まる瞬間なんてない、そんな日常。 自分を傷つけたり、よくない方向へ走り出したり。危なっかしいけれど必死で闘う彼女たちの辿り着く果てに救いがあることを願う。 家庭とか学校なんて社会のすべてじゃないよって心から思うけれど、それに気づくためには逃げ出す方法や闘う方法にきちんと辿り着かないといけないんだよなあ、とやるせなくなります。 どうか、すべての闘うひとたちが幸せに辿り着きますように。