天野唯衣子は、仕事も普通、特にこれといった趣味もない薄味女子。先日別れた元カレのことは、それなりに好きだったけど、これまで“本当に好きな人”と付き合ったことがないのをコンプレックスに感じていた。そんな唯衣子の前に、突然現れた優しくて大人な美容師・榛名。誘われるように恋に落ちた唯衣子は、彼と付き合うことに。「唯衣子のことが一番好きだよ」そう言ってくれる彼のことを好きだし、信じているのに、なにかが足りないと感じはじめて……。少しずつ絡まり始めた恋心のたどりつく先は――? 恋の沼におぼれていく大人たちのビターな恋物語、第2巻。
有一の女の人との関わり方、自分の保ち方、母親との距離の取り方など、私も母子家庭で育ち、愛着障害を抱えているので共感する部分が多く、 唯衣子の投影や執着から解放されて、自分を取り戻していく様子にも、読んでいるこちらの心が救われるような気持ちになりました。 ひとつひとつの言葉も深くて、サッと流して読めるものではなく、かけてきた呪いが解けるような、本当はもっと別の道でもいいのかもと、肩の荷が下りるような、頭と心に留めておきたい言葉がたくさんで、読んで良かったです。 エーリッヒフロムの「愛するということ」読んでみます。