ライバル会社の10年前の宣伝コピーを使ってショージを大失敗させようとコピーライターの中谷が策謀をめぐらすが、新聞掲載の前日にその陰謀を亜紀から知らされてショージは危ういところで難をのがれた。神戸ロケの最後の夜、クライアントの涼子と代理店担当者のショージは仲間をまいて大阪で会う約束をするが、約束の道頓堀(どうとんぼり)の戎(えびす)橋で待つショージの前に現れたのは、亜紀。「やはり行けない」という涼子のメッセージを持ってきたのだ。その夜、二人は結ばれ、翌朝、亜紀は乳房に残るショージのキスの跡に幸せを感じながらも不安な思いにとらわれる。一方、涼子は夫が部下と不倫していることに気づき、一人香港へ……。
ショージへの想いを胸に抱きながら香港から夫の元に戻った涼子。会うことのできない涼子と亜紀との間で揺れ動くショージ。亜紀の心の隙間に、アミューズメントパークプロジェクトをともに担当する空間デザイナーの江口がつけいっていく。打合せを理由に自分の部屋に亜紀を誘った江口は飲み物に睡眠薬を混入。二子玉川のマンションに連れ込まれる亜紀を目撃した涼子からの知らせで、江口の部屋に駆けつけたショージは眠らされた亜紀を救い出す。涼子への想いを断ち切ってショージはアミューズメントパークプロジェクトに取り組むが、秘密裏に進むその大計画が新聞にスクープされ、プロジェクトは中止に追い込まれてしまう。誰が機密を漏らしたのか。想い出の海岸で偶然出会った涼子と語り合って企画のヒントを得たショージの胸に涼子への疑念が芽生える……。