あらすじ

26歳の派遣社員・片浦渚(かたうら・なぎさ)にとって、コスプレは人生のすべて。だが、久しぶりに出来た恋人の千田(せんだ)は、趣味に理解を示してくれなかった。悩む渚の元に届いた1通のメール。それは、職場にコスプレ写真が出回り退職した元同僚・葉山(はやま)からの連絡だった。一方、コスプレ初心者の綾(あや)は思わぬトラブルに巻き込まれていく。波乱に次ぐ波乱が、渚に押し寄せる。[収録内容]「COSPLAY MODE」監修の用語解説集/描き下ろしマンガ
コンプレックス・エイジ 1巻

Webで125万PVを記録した話題作の連載版!!26歳の派遣社員・片浦渚にとって、「コスプレ」こそが人生のすべて。特に「マジカルずきん☆ウルル」の主人公・ウルルになりきることに、彼女は心血を注いでいた。「小さくて可愛い、自分とは正反対の魅力を持つウルルに、少しでも近付きたい!」だが、夢見る26歳は、やがて現実に直面する。「私はもう、少女という年齢でもない――」そんな渚に、ある日“事件”は起きた。

コンプレックス・エイジ(2)

Webで125万PVを記録した話題作の連載版第2巻!!26歳の派遣社員・片浦渚(かたうら・なぎさ)にとって、「コスプレ」は人生のすべて。だが、楽しさの裏には悲しみが潜む。職場でコスプレ趣味がバレてしまう。親に「幼稚な趣味」と否定される。たかが趣味かもしれない。でも、そう生きるしかない彼女たち。恍惚と劣等感が、加速する。[収録内容]「ダンガンロンパ」コラボ回!!/「COSPLAYMODE」監修の用語解説集

コンプレックス・エイジ(3)

26歳の派遣社員・片浦渚(かたうら・なぎさ)にとって、“コスプレ”は人生のすべて。コスプレに反対する母も、かつてはゴスロリ衣装に身を包み、ファッションを楽しむ一人だった。「どうして趣味を捨ててしまったの?」。その理由を知り、苦悩する渚。そんな折、予期しなかった人物が、彼女の人生に顔を出す。あらゆるものを天秤にかけながら、渚の葛藤は深化する。[収録内容]初音ミク・コラボ回/「COSPLAYMODE」監修の用語解説集

コンプレックス・エイジ(4)

26歳の派遣社員・片浦渚(かたうら・なぎさ)にとって、コスプレは人生のすべて。だが、久しぶりに出来た恋人の千田(せんだ)は、趣味に理解を示してくれなかった。悩む渚の元に届いた1通のメール。それは、職場にコスプレ写真が出回り退職した元同僚・葉山(はやま)からの連絡だった。一方、コスプレ初心者の綾(あや)は思わぬトラブルに巻き込まれていく。波乱に次ぐ波乱が、渚に押し寄せる。[収録内容]「COSPLAY MODE」監修の用語解説集/描き下ろしマンガ

コンプレックス・エイジ(5)

26歳の派遣社員・片浦渚にとって、“コスプレ”は人生のすべて。10年間、一緒にコスプレをしてきた友人・公子からの、突然の引退宣言。「公子はなぜ、コスプレをやめてしまうのか」戸惑う渚は、職場でミスをしてしまう。そんな彼女に、“思わぬ言葉”を投げかけた上司の長谷が、こう呟く。「後日ゆっくり、2人で話をしましょう」窮地に陥る渚――。[収録内容]「COSPLAY MODE」監修の用語解説/描き下ろしマンガ

コンプレックス・エイジ(6)

27歳の派遣社員・片浦渚(かたうら・なぎさ)にとって、“コスプレ”は人生のすべて。友人・公子(きみこ)の「趣味をやめる」という選択に、渚は自分の限界を意識し始める。そんな時、母の佐和子に、60歳になっても“ゴスロリ”を続けている母の友人・ノリを紹介され――。趣味を手放すか、しがみつくか、それとも――。趣味と現実の狭間で揺れ続けた、渚が出した答え。【収録内容】描き下ろしのエピソード/『COSPLAY MODE』監修の用語解説

コンプレックス・エイジ

突きつけられること

コンプレックス・エイジ 佐久間結衣
ナベテツ
ナベテツ

自分は確実におたくなんですが、コスプレという分野に興味はそれほどなくて、話題になっていたから読んだのですが、本当に色々考えさせられ、心に深く突き刺さりました。 もしこの作品を読んで何も感じない人は、幸運なのか無趣味なのか想像力がないのか、そのどれかだと思います。 コスプレイヤーがいつまでコスプレを続けるのか。その問いかけを「容姿」だけに限定して読んでいるならば、無縁に考えるかもしれません。しかし、この作品が問いかけ、そして考えさせるのは、誰にとっても「年齢」というのは無縁ではいられないからです。 例えば、身体を動かす趣味、ランニングやスキー、草野球やサッカーやフットサルを一番の趣味にしている人は、それを加齢によって諦める未来を想像してしまうと思います。あるいは、スタンディングのライブに行けなくなる年齢。老眼で文字か読めなくなる未来。この作品の表象はコスプレですが、読者は恐らく、自分自身にとって大事な趣味というものを諦める瞬間を、嫌でも考えてしまうのではないかと思います。 勿論、結婚や出産で趣味と離れてしまうことはあると思います(作中でも語られています)。しかし、多分我々の生きている「今」は、それらの人生のイベントの後でも趣味を続けられる環境がある程度整えられています。 かつて、「老いは恥ではないのだよ」と語って40歳を過ぎてからチャンピオンにカムバックしたボクサーもいました。しかし、どうあっても「老い」は現実に訪れるものです。寿命が伸びている今、自分が趣味を諦めることになる可能性について考えることは、体験として貴重なものなのではないかと思います。