あらすじ

沖縄で夏だった──東京・福生に住むカホは、中学の修学旅行で訪れた沖縄で、幼なじみのナツを捜している。あてもなくさまよう街で、出会ったのはユキ。カホは6年間会っていないナツと同じ匂いを感じる。しかも、いとも簡単に車を盗むこの男、どうやらナツのことを知っているらしいのだ。「これで共犯だ…」曖昧な関係のまま、カホとユキは、ナツが向かったという那覇へ──。沖縄、福生、横須賀…基地の街を駆け抜ける、“恐るべき子供たち”のクライムアクション。
SEX(1)

沖縄で夏だった──東京・福生に住むカホは、中学の修学旅行で訪れた沖縄で、幼なじみのナツを捜している。あてもなくさまよう街で、出会ったのはユキ。カホは6年間会っていないナツと同じ匂いを感じる。しかも、いとも簡単に車を盗むこの男、どうやらナツのことを知っているらしいのだ。「これで共犯だ…」曖昧な関係のまま、カホとユキは、ナツが向かったという那覇へ──。沖縄、福生、横須賀…基地の街を駆け抜ける、“恐るべき子供たち”のクライムアクション。

SEX(2)

危険な少年・ユキに出会い、幼なじみのナツと一瞬の再会を果たした沖縄から一年──カホは、東京で高校生活を送っていた。モデルの少女にゲーム勝負を挑まれたり、男友達にとんでもない“先輩”を紹介されたり…。退屈でこそないが、どこかゆるんだカホの日常を、一つの噂が塗りかえる。「ナツが帰ってくんだって…」ユキ、ナツ、カホ、別々に出会った三人は、東京・福生に初めてそろった──。

SEX(3)

東京・福生、夏休み──青く塗られた米軍ハウスで、ユキとナツは奇妙な共同生活を始めている。ユキはさっそく米兵にコネをつくり、横田基地で悪だくみ。一方、転入した武蔵野西高校で不良連中を挑発していたナツは、リーダー格の中島と磯野に目をつけられる。ユキが殴り倒され、カホが監禁され…ヤバいやつらの「学校ごっこ」は、夏休みに突入して、ますますキナくささを増す。

SEX(4)

ワケありの男女に拉致られ、それでもユキは余裕顔。だが、二人を追うのがコリアン・マフィアとなると話は別だ。マリと呼ばれる中国娘がさらわれ、横須賀・三笠公園で人質交換。マフィアが欲しがるブツとは何か?さあ、ユキのお手並み拝見だ──。そして新章、舞台は再び東京・福生へ。

SEX(5)

ユキとナツの宿敵・ヒガは、米軍女性将校の夫におさまっていた。元いた沖縄の組に追われる身ながら、やはりカタギになる気は無いらしい。ほとんど日本に入っていない拳銃・ベレッタ92Fがざっと400丁、末端価格で何億ものブツを、事もあろうに米軍基地の倉庫に隠しているのだ。そんな獲物をユキがほっとくはずはない。チンピラSP、マックスの手引きで真っ昼間から金網の中に忍び込むが、そこにはヒガが日本刀片手に待ち受けていた。

SEX(6)

バイバイ福生──米軍相手にドンパチやらかしたユキ、カホ、ナツの三人は、第三の基地の街・横須賀で逃亡生活。と言っても、ユキは賭場で胴を引き、カホは早くも街の“顔”。こいつら、つくづくいい気なもんだ。そこへ訪ねてきた、もう一人の逃亡者・ヒガは昔の相棒・ユキに頼み事──「俺と沖縄に来てくれないか?」本土の組織に食い物にされ、抗争に明け暮れる故郷を、我が手に取り戻そうというのだ。

SEX(7)

血で血を洗う沖縄やくざ戦争は、元凶の爬龍会会長暗殺で泥沼に。そこの若頭補佐・川平がヒガ殺しの黒幕と知り、ユキは会長の葬儀に潜り込む。が、そこに颯爽と現われたのは、なんと当のヒガだった!大混乱の中、会場を爆破したナツが狙撃され囚われの身に。ユキはナツを取り戻すため、ヒガは暗殺の落とし前をつけるため、たったふたりで爬龍会本部へ──。長かったような、短かったような夏の終わり、思い切りハデに騒ごうぜ!