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デカい、ストーキング、凶暴、変態、でも一途。『出会い系サイトで妹と出会う話』のもちオーレ(原作)×新鋭・箕田海道(作画)のタッグが放つ、悪役純愛物語。“タヤショ”こと田山祥子からの大量の手紙とメール、待ち伏せ等のつきまとい行為に迷惑していた高校二年の霧 花絵は、謎の少女・籠屋リョウと出会い――。独りの少女の歪んだ恋が暴走し、少女たちの狂おしい愛の戦いが始まる。コミックスでしか読めない“タヤショ”のラブレター執筆譚を描き下ろし収録!【『ハッピーシュガーライフ』鍵空とみやき氏推薦】「タヤショどうなってるんだ…!? 怖いのに何度も読んだら可愛く見えてきました。いややっぱり怖い。この子の過去が気になります」
暴力や陰湿なイジメ、ネットリンチの元となる「あいつがムカつく」という感情は、実はその人の(こうあるべきだ、という)「倫理」の投影である。その「倫理」は人の数だけ存在し、それは時に酷く歪な形を取る。 本作の登場人物はそれぞれに、倫理感や強い想いがある事が語られる。ストーカー女子、ストーキングされる女子、それにある思いを抱く親友、そしてストーカーを退治したい女子。それぞれの背景が語られると、全員の同情できる部分と、到底受け入れられない部分が見えて来る。 閉じた場で増幅し伝播する、正しさの〈やみ〉。 彼女達が倫理を振りかざし、正しくあろうと画策する先にあるのは誰もが「悪」と断定するはずの構図だ。しかし、その場にいる人達はある程度気付かずに、そしてある程度確信犯的に、その「悪」に踏み込んで行く。 誰が生き残るかの理由は少し語られるがそこは重要では無いだろう。そんな事よりこの歪みに、一人一人同調していたら気が狂う。全てが最後まで正しさを主張しながら狂って、終わっていく……私はそれをただ見ていた。