あらすじホームズの怜悧なる頭脳の前で不可能かと思われた難事件のすべての謎が明かされていく。最後に残された「つね61」の謎…、漱石は驚きの視点で答えを導き出す。そして、ホームズと漱石の別れの時がついに訪れる。ホームズが見せた衝撃の姿とは!?
史実で一時近所にいた実在の文豪夏目漱石とフィクション名探偵の代名詞シャーロック・ホームズを共演させる発想は面白く、事件内容は地味ですが、ホームズの原作的な雰囲気は出せていて、まずまずの出来だと思いますし、解決後の後日談は爽やかでした。 ただ、それぞれの視点で交互に描かれる形式をとるのですが、漱石側がホームズが単なるガチ狂人のコメディ意識なのか分からないが寒いのみ、漱石のホームズに対して途中まで悪感情で描かれたと解釈しても後日談に至るまでずっとそうであり、いきなり変わるのが不自然過ぎるまま結論は読者任せなど噛み合わせが悪すぎて、そこさえ良ければもっと評価出来たのになあと惜しい気持ちになりました。