あらすじ

生まれたお姫さまの背中には、光の羽根がありませんでした。新年の朝、天国に新しく生まれたお姫さまは、他の人とは違う姿をしていました。背中に光の羽根がなかったのです。それは、この星の最初の子どもたち――「神さま」と同じ姿でした。ミミアと名付けられた小さなお姫さまは、成長し、やがて世界の秘密を知ることになります。
ミミア姫 第1巻 「雲の都」のミミア姫 ~光の羽根のない子ども~

生まれたお姫さまの背中には、光の羽根がありませんでした。新年の朝、天国に新しく生まれたお姫さまは、他の人とは違う姿をしていました。背中に光の羽根がなかったのです。それは、この星の最初の子どもたち――「神さま」と同じ姿でした。ミミアと名付けられた小さなお姫さまは、成長し、やがて世界の秘密を知ることになります。

ミミア姫 第2巻 騎士の帰還 ~光の羽根の少年~

その男の子は世界を救う英雄になると、予言されて生まれてきました。ミミア姫は春の森で小さな鬼に出会いました。それは穢れなき天国にあってはならない異変でした。この世界に静かなほころびが生じていることを、人々は徐々に感じはじめるのでした。天国が長雨に降り込められました。そんな時、大きな光の羽根を持つ少年が、大鬼退治を成し遂げて一人前のサムライとなって天国に帰ってきました。

ミミア姫 第3巻 ミミア姫の旅立ち ~いちばんさいしょの物語~1巻

ひとのいのちがはじまるところを、わたくしは見ました。 「闇祭」――夏の終わり、1年に1度だけ天国の門が開かれて、新しい命たちを、世界の外の闇から迎え入れます。館の巫女マナヤさんもお母さんになります。同じ夜、幼いわたくしを可愛がってくださったクルスリの媼さまがお亡くなります。媼さまは仰いました。「こわいものかどうか、よく見ておきなさい」 深い深い闇の中で、ひとのいのちがはじまるところを、わたくしは見ました。 それは、天国の最後の夏でした。

ミミア姫(4)

小さなお姫さまは、遠い旅に出ました。そして、今も旅の途上です。「世界から失われるのは、ひとりの子ども。それで世界は救われます。失われるのは、ひとりの子ども、ただそれだけ」秋のある日、血と炎と恐怖と憎しみで、多くの大切なものが取り返しのつかない形で失われ傷ついてしまいました。 冬の明け方、天国の人々は愛し子を送り出しました。ミミア姫さまは旅に出ました。お姫さまは、笑顔でした。