プラネタリウムでよく見かける、会社員ふうの男。ひどく悲しそうに星々を見つめる彼は、なんと、人類とその文明とを育てる仕事をしているというが…?夢と想像力に翼を与えてくれる、SF特集編!好奇心あふれる冒険者のみなさん、不思議な世界へようこそ!!
伝統を重んじる家で、5人いる楽士のうちのひとりが殺された。主人に命じられて調査を開始した3人の秘書は、真犯人を探しだすことができるか…?複雑に絡みあう謎に包まれたサスペンス編!深い深い闇に潜む真実を、あなたは発見できるか…!?
死んだ父親の魂が息子の体に入って、ふたつの魂をもつスーパー赤ちゃん誕生!息子が夫で、妻が母で…。ベビーサイズ・ファンタジー活劇!大人気シリーズ「大いなる眠り子」がまとめて読める!!
父と子、ふたつの魂が肉体を共有するスーパー赤ちゃん・あきおを含む乳児たちが誘拐された!自分と違って「正真正銘の赤ん坊」である乳児たちを守りつつ、あきおは誘拐犯を撃退することができるか…?「大いなる眠り子」完結編!!
仏に仕える身でありながら、「あの世」が存在しないということを数式で証明してしまった菊村栄西。宗教の概念を根底からくつがえす世紀の発見は世界中を揺るがしたが、やがて人々は…。岡崎二郎が描く、人類の新しい進化型!!
会社員・時田は、壊れたはずのテレビ電話が、ある一定の時期だけどこかと通信していることを知る。そのテレビ電話が映し出すのは…なんと平安時代の女性・麻子だった!懐かしい温かさに出会う、現代のおとぎ話シリーズ!!
人間に育てられ並外れた知能を持った、デザイアという名のライオン。人間界のルールを学んだ彼が、故郷のサバンナに帰る日が来た。自然界での過酷な命のやり取りを目の当たりにした彼は、「命の重さ」について考える…。動物、植物、そして人間…あらゆる生命の煌めき!!
「この種を国外に持ち出してはならぬ」と記された、いわくつきの種を遺伝子技術によって現代に甦らせた科学者たち。驚異的な生育力をもつその種は、世界の食糧事情を一変させるが…。人類に秘められた可能性を問う!!
世界仏教のシンボルとして、インド上空の宇宙空間に仏陀像を建立する計画が持ち上がった。参加を求められた物質主義者の尾賀坂は、しぶしぶ技術者として宇宙ステーションに赴くが…。驚くべき多彩さを誇る、岡崎二郎SF短編コミックの神髄!!
高い知能を持ちながらも、幼児のままの姿と心を持つペット動物「ネオテニマル」。だが、その生みの親である研究者は、遺伝子に潜む彼らの本質を次第に思い知らされてゆくのだった…。いつまでも色あせない傑作たちが告げる、現代へのメッセージ!!
※ネタバレを含むクチコミです。
本作を読むと、小学校のころ、担任の熱血先生にやたら「星新一の小説を読め!」と薦められていたのを思い出します。これ、まさにその漫画版ですからね。一部連作はあるものの10巻すべて珠玉のショート・ショート集。モチーフにしているのは生物学から考古学、物理学に化学、さらには文学から哲学めいたものまで多種多用。幅広く、適度に掘り下げた題材を、サクサクッと料理してくれています。オチもハッピーエンドが多くて、後味も良し。また、著者再編集版ということで、各巻ごとテーマ別に収録されているので、1巻から気合い入れて読み進めるのでなく、パラパラっと目に留まったストーリーだけ読むということができるのもいい。私は、第1話の妙にペーソス感のある話に興味を持って1巻を完読した後は、サスペンスタッチの2巻「犯人は誰だ!?」編、そして7巻の「生物の鼓動」編、という具合に趣味的な順番で飛ばし読みしてしまいました。電車での移動時間や、夜寝る前にちょこちょこっとって感じです。でも結局は、面白いしもったいないので全部読んじゃったんですけどね。
SFといってもジャンルに多少の幅があり、王道なSFの他に、ファンタジーっぽいもの、超常現象や超能力など色々ある。岡崎二郎作品は宇宙家族ノベヤマを読んだことがあるけれど、あの作品のようにとても気持ちがほっこりとするような話が多い。このアフター0もバッドエンド的なお話はほとんどないと思う。 これでもかというくらい示唆に富んだストーリー、感情表現、舞台設定など多種多様な要素がみっちみちに詰め込まれている。「そうきたか!」と唸らざるをえないひねりや、なるほどと思わせる登場人物の考え方(たぶん作者の考え方なんだろう)など、読むと自分の世界が広がるような漫画だ。こういう感覚を抱いたのはグレッグ・イーガンの「ディアスポラ」を初めて読んだとき以来かもしれない。比較的ゆるい感じの絵なので、いわゆるハードなSF好きな方々はそこで敬遠してしまうかもしれないが、騙されたと思って一度読んでみてほしい。 「これも学習マンガだ!」にも選出されているようで、なるほど確かにお子さんが読んでもほぼ安心だし、かつ、多くの驚き・発見が得られる良書だと思う。しかもわかりやすい話が多い。自分も、もっと子供の頃に読んでみたかった。 http://gakushumanga.jp/manga/%E3%82%A2%E3%83%95%E3%82%BF%E3%83%BC-0/
※ネタバレを含むクチコミです。