あらすじ

1947年10月14日……ベルX-1(ロケット速度実験機)で航空史上、初の有人音速突破飛行を成しとげた男=チャック・イェーガー。その日、どこまでも高く、そして速く駆け昇り“悪魔が棲む”と言われたサウンド・バリア(音の壁)を突き破った者の名を忘れてはいけない――。「チャック・チャック・イェーガー」…唱えてみるといい――苦しい時に、困った時に……現実から逃避するな。どんなに恐ろしくとも、どんなに危険でも――。天空を駆ける“騎士”の想いを胸に…ロードの果てに潜む“悪魔”を討ち倒せ!!“我が名はバイク乗り”――疾走り続けよ、乗り続けよ。合金の悍馬とともに――。そう、我が名はバイク乗り。
キリン(1)

時代に生まれ、時代に消えてゆく――そんな宿命を背負った鋼鉄の生命たち――エンジンの鼓動が聞こえる。エキゾーストから熱い息吹が吐かれる。燃える、轟く、加速する……!!激走のバイク一家人生劇場。走り続ける男たちの永遠のモーターサイクルロマン!

キリン(2)

時代に生まれ、時代に消えてゆく――そんな宿命を背負った鋼鉄の生命たち――エンジンの鼓動が聞こえる。エキゾーストから熱い息吹が吐かれる。燃える、轟く、加速する……!!激走のバイク一家人生劇場。走り続ける男たちの永遠のモーターサイクルロマン!

キリン(3)

時代に生まれ、時代に消えてゆく――そんな宿命を背負った鋼鉄の生命たち――エンジンの鼓動が聞こえる。エキゾーストから熱い息吹が吐かれる。燃える、轟く、加速する……!!激走のバイク一家人生劇場。走り続ける男たちの永遠のモーターサイクルロマン!

キリン(4)

時代に生まれ、時代に消えてゆく――そんな宿命を背負った鋼鉄の生命たち――エンジンの鼓動が聞こえる。エキゾーストから熱い息吹が吐かれる。燃える、轟く、加速する……!!激走のバイク一家人生劇場。走り続ける男たちの永遠のモーターサイクルロマン!

キリン(5)

“キリンは泣かない”…我が子をライオンに食われたキリンは悲しくない訳はないのだが、決して泣かない――権力もなく、組織も持たぬ弱き者・キリン=バイク乗り達よ、かすめる恐怖におののく事なく、己の若さと可能性と限界に挑み続けよ!走り続ける男たちの永遠のモーターサイクルロマン!

キリン(6)

【前巻まで】なぜバイクなのか?今の自分にとって大切な事は…?主人公・マサキは焦りと苛立ちの中で悩み続ける――峠で最速を自負する彼をあっさりと抜き去るカタナを駆る美女・レディ…所詮、排気量のデカいマシンには勝つ事はできないのか?もっと速く、誰よりも速く――行き場を失った10代の精神が求めるもの――スピードという名の陶酔こそ、彼・マサキの欲する“真理”なのか――?“TheHorizontalGrays”地平線に煙る、合金の悍馬を駆る騎士を追って、若者たちは走り続ける――

キリン(7)

【前巻まで】国産最強の四輪GT-Rに挑みかかる二機編隊のニンジャとカタナ…バイクはクルマには勝てないのか――?第3京浜の大気を切り裂くモンスターの咆哮…なにを求め、なにを望み、男たちは走るのか――時代はオーバー200マイル(320km/h)へ――伝説のバイク乗り=キリン。3年前、カタナを駆り、東名でポルシェを追いつめた、“地平線上の銀馬”…公道最速の意地と誇りをかけたその走りは次代の若者へと継がれゆく――時に己のすべてとひきかえに、目前の死をも恐れずロードを駆けぬける“銀馬に魅せられた騎士”たちへ――伝説はまだ終わらない――

キリン(8)

【前巻まで】目もくらむような加速G、耐え切れず悲鳴をあげるリアタイヤ、前輪を軽々と持ち上げ、なおも加速してゆくモンスターと呼ばれるマシーン――400mを10秒台で駆け抜け、最高速は300km/hに達する、その恐るべきパワーを操り己の死をもかえりみず限界に挑みゆく“バイク乗り”と呼ばれる男たち――恐怖と歓喜が入りまじったスピードという名の陶酔境…ロードの果てに位置するそれと、そこへいざなう“モーターサイクル”は男たちを魅了してやまない。伝説のバイク乗り=キリン。4年前、東名でカタナを駆り、ポルシェを追いつめた“地平線上の銀馬”……TheHorizontalGrays――銀馬に魅せられ、そしてその意志を継ぐ者たちは走り続ける――!!

キリン(9)

“我が名はバイク乗り”キリンの意志を継ぐ者に、あの“夏”はめぐりくる。4年前、東名でカタナを駆り、ポルシェを追いつめた伝説のバイク乗り=キリン…生身に感じる風圧に耐え、スピードへの恐怖を尚、歓喜へと転化し、オーバー200km/hを駆け抜けていった男――モーターサイクルという名の合金の悍馬を操る者たちよ、走り続けることだ!臆することなく、勇気を振り絞れ!!そのスピードとパワーが如何に強大であろうとも――大気に潜む“悪魔”を切り裂いた“地平線上の銀馬”――TheHorizontalGrays魅せられた男たちは、今もロードにその姿を追い続ける――!!

キリン(10)

1947年10月14日……ベルX-1(ロケット速度実験機)で航空史上、初の有人音速突破飛行を成しとげた男=チャック・イェーガー。その日、どこまでも高く、そして速く駆け昇り“悪魔が棲む”と言われたサウンド・バリア(音の壁)を突き破った者の名を忘れてはいけない――。「チャック・チャック・イェーガー」…唱えてみるといい――苦しい時に、困った時に……現実から逃避するな。どんなに恐ろしくとも、どんなに危険でも――。天空を駆ける“騎士”の想いを胸に…ロードの果てに潜む“悪魔”を討ち倒せ!!“我が名はバイク乗り”――疾走り続けよ、乗り続けよ。合金の悍馬とともに――。そう、我が名はバイク乗り。

キリン(11)

私は待っている。このカバーが取り払われるのを、部屋の扉が開け放たれるのを、そして鋼鉄の心臓に血液と大気を送り込む時を。私は忘れない。自身を包み込む蒼穹を、地平線に続くアスファルトを、切り裂く大気の音を、そして歓喜の余りの咆哮を。私自身に意志はない。この身を自在に操ってくれる“精神”によってのみ存在し得る……稼動しない私は、鉄クズに過ぎない。スピードに、スリルに、胸を躍らせたあの頃……恐怖さえも喜びに転化できた輝ける“10代”――忘れないで欲しい……素晴らしき少年の日々を、疾走の快感を。私は待っている。“少年”が傍らに立ち、イグニッションを“ON”にする時を。

キリン(12)

見ているだけで鼓動が早まるスタイル。触れるだけで戦慄するボディ。聴くだけで足をすくませる排気音。そんな“おどろおどろ”しいモンスターに乗ってみたくはないか?春に花を。夏に海を。秋に山を。冬に空を。きみが望む季節に、きみが望む地へ誘なってくれる優しい彼女と走ってみたくはないか?遠い少年の日、眼前を駆け抜けてゆく、あのスピード。あどけない少女の頃、夢にまで見た、あの景色。現実のものにしてみたくはないか?ほんの少しの勇気と、好奇心を――。鋼鉄と合金の心臓に火を入れろ!!素晴らしき日々はロードの果てに。“バイクは、いいぞ!!”

キリン(13)

エンジンの鼓動が聞こえる。エキゾーストから熱い息吹が吐かれる。燃える、轟く、加速する……!!激走のバイク一家人生劇場。走り続ける男たちの永遠のモーターサイクルロマン!

キリン(14)

16歳の夏、それは自身の革命期。バイクに乗ろう。走りに行こう。海がいいか?山にしようか?跨っているだけで心が躍る。走っているだけで楽しかった16歳。“恋人なんか欲しくない。バイクがあれば何もいらない”笑ってしまう程、馬鹿で未熟な16歳。遠乗りを覚え、スピードに酔い、年齢を重ねる。それが非常に危険な物だと気づいても、もう降りる事はできない。回りを見れば、仲間はみんな降りてしまった。“バイクは所詮、ガキのオモチャだよ”……ガキで結構。バイクは恰好いいんだ。バイクは速いんだ。そして、バイクが好きなんだ――。未だ“16歳”。エンジンスタートの今日は、我が革命記念日。

キリン(15)

たまにはノンビリ走ってみよう。きっと見えなかった物が見えてくる。たまには急がず、立ち止まってみよう。新しい出会いがあるかも知れない。私はバイクに乗っている事に悔いはない。“あぶない”“きたない”“野蛮”“暑い”“寒い”……なにを言われようとかまいはしない。限りなく広がる青い空、緑に染まる山々、そして、どこまでも伸びる白いアスファルト。クルマでは知る事のなかっただろう解放感、そして疾走の快楽。初めてのツーリングは16歳の夏。さまざまな事を経験した高校二年の夏――。スピードに、速く走らせる事に飽いた時、もう一度ノンビリと走ってみよう。立ち止まってみよう――。

キリン(16)

目標を持った単車の楽しみ方ってのも、いいものだ。60km/hで作動するリミッターを解除……+20km/h。80km/hの最高速を、どこまで伸ばせるか――!? 燃料はハイオクタン。プラグは9番Vタイプ。オイルは5‐50――まだまだ。排気管を変更。エアクリーナーを外し、ファンネルに……メインジェット15番上げ。ニードル、パイロット、セット変更。もう+10km/h。気分は高校生。もて余すパワーより、使い切る嬉しさを! 90km/hが200km/hにも感じられる、この瞬間!! ポート、バルブ研磨。ヘッド面研。ピストン軽量化。カムのハイリフト化――30余年前のスピリッツに、“中年”という名の“高校生”はどこまで迫れるか――!?

キリン(17)

ノーマルでも250km/hを超えるモンスターを更にスープアップして、少年は一体、何を目指す? 恐怖と隣り合わせのスリル、快楽? 未知の速度域? クルマよりも速く走る事か? それとも未だ見た事のない伝説のバイク乗り=キリンなのか? ただ乗っていれば、走っていれば楽しい……今も、その事に変わりはないのだが……それだけではもう満足できない。“何か”が足りない……。その何かとは? 乗り続ける、走り続けるという事は、多くのものを否定する所から始まる……。あなたにとって、オートバイとは、何ですか? 愛すべき“モーターサイクル・ジャンキー”たちよ、アクセルは開けるためにある。走り続けろ――!!

キリン(18)

“キリン”と呼ばれる伝説の銀馬に導かれた男たちは、走り続ける――。公道最速の証明……バイクに乗り始めた時から気づいていた……“撃墜”すべきはクルマだと。純白の32Rを追って、モヒカンが、コージが、そしてマサキが深夜のアスファルトを駆け抜ける。闇に吸い込まれるテールランプ、死を予感させる速度域。恐怖と戦慄を快楽と愉悦に変え、咆哮する合金の野獣に、いななく黄金の天馬を見る。圧倒的なパワーを抑え込んで更なるスピードを求める。極上の麻薬に酔うように。逝ってしまった仲間へ…走り続ける魂よ永遠なれ。シリーズ“THE HORIZONTAL GRAYS”本巻最終章――。

キリン(19)

北の最果て復讐の大地を合金の悍馬が駆け抜ける―― “キリン”と呼ばれる若者を追う凶悪チーム・ガルーダ……走り続ける男たちに贈る永遠のモーターサイクルロマン。新シリーズ開始。待望の第19巻!!

キリン(20)

復讐の大地、北海道を合金の悍馬が駆け抜ける―― “キリン”と呼ばれる若者を、凶悪バイクチーム・ガルーダが追う……5年前の東京で一体なにがあったのか――? キリンにチーム壊滅に追い込まれた恨みか? 北の最果てから東京まで、終わりなきレースがアスファルト上で展開する―― RUN THE HAZARD、最新第20巻!!

キリン(21)

乗っているだけで楽しかった。走っているだけで心がときめいた。モーターサイクル本来の魅力を忘れ、凶悪な暴力集団と化したチーム・ガルーダが“キリン”と呼ばれる若者を追う。なぜ? ……怒りか? 憎しみか? それとも……ガルーダが追うその男こそ、忘れてしまった楽しみ、喜び、そしてモーターサイクルの存在そのものだからか? シリーズ“RUN THE HAZARD”第21巻――!!

キリン(22)

凶悪バイク集団・ガルーダと“キリン”と呼ばれる一人の若者…… 午後零時に繰り広げられる死のゲーム……“楽しんでいるかい?”待望の第22巻、首都高バトルSTART――!!

キリン(23)

“スピード”を肯定するために、破壊と暴力を認め、すべての正義を否定するガルーダ……。もう、一人ではバイクを、楽しむことが、できない……。チームを支配する狂躁は、無限の悪意となって、“キリン”と呼ばれる若者と、その周囲の者たちに襲いかかる……。待望の第23巻――!!

キリン(24)

永遠の疾走を“そこ”で誓ったはずだった――。男たちの胸に刻まれた公道最速の夢、OVER300km/hへの想い………。愚か者によって火を放たれたランブル。ガルーダ、グリフォン、B・S・T、そして“キリン”と呼ばれる若者………。それぞれの対立は怒り、憎しみをはらみ、さらに根深いものに……。待望の第24巻――!!

キリン(25)

カウンターに刻まれた“300”――。それを追い求め、そして、ついに得る事のできなかった男の遺志………。公道最速を夢想した過去は、炎によって消滅し、残された者たちは、怒りと憎しみをはらんだ終わりのない争いに巻き込まれてゆく……。待望の第25巻――!!

キリン(26)

カウンターに“300”の文字を刻んだ男は、すでに亡く、公道最速、時速300キロへの夢を確かに語り合った“聖地”もまた、焼失した。モーターサイクルを通じ、交わし合った魂は行き場を失い、その怒りの矛先は………。ガルーダ、グリフォン、デビルドッグス、そしてBST……不毛な争いを続けるバイクチームにキリンは………?? 待望の第26巻――!!

キリン(27)

ガルーダとは一体、何者? 何を目的に? 何を目標に? 何をやりたいのか? “あっちこっちで悪さをするためよ”凶悪なる集団は、さらに愚か者どもを招き、愚行は誤解と怒りを招く。カウンターに“300”の文字を刻まれた店、男たちの“聖地”ランブル焼失が、例え、ガルーダの仕業ではないとしても、彼らに向けられた憎悪が止まることは、もう、ない………。待望の第27巻――!!

キリン(28)

こんなはずではなかった………。ただ、仲間と楽しく走ることができれば、バイクを愛することができれば………。肥大するクラブチーム、ガルーダ。好むと好まざるとに関らず、さらに凶悪化することに。凶悪は愚者を、愚者は蛮行を、蛮行は誤解と怒りを招く……。ランブルと“300”の文字は、公道最速の夢を追い続けた男の想いは、炎によって失われた。ガルーダの仕業かどうかは、すでに問題ではなく、すべての者の憎悪は、彼らガルーダに向けられ始めた………。待望の第28巻――!!

キリン(29)

“バイクだよ! バイクじゃなければダメなんだ!!”モーターサイクルを愛し、スピードに焦がれ続けたその男は、走り去ってしまった。永遠に……。男が語った公道最速への想いも、カウンターに刻まれた“300”の文字も、そして、走り続ける男たちの魂までも、彼らの聖地=ランブルとともに焼滅してしまったのか……。……誰が火を放ったかは、すでに問題ではなく、すべての者の怒りと憎しみの対象となったガルーダは……。待望の第29巻――!!

キリン(30)

ポルシェを追い続けた38歳の中年男。賭けレースの末、命を落とした若者。峠で最速を目指す少年。GTRに挑み続けた結果、死亡した男。時速300キロ、公道最速の夢を語り合った男たちは、もういない。“300”の文字がカウンターに刻まれた、あの店はすでに存在しない。皆、すべて過去へと走り去ってしまった。残された者たちは、クラブチームの名のもと、不毛な争いを繰り返す。疾走の快感を忘れてしまったのか……? そして……走り続ける男の魂は、ついに、彼らによって踏みにじられる………。待望の第30巻――!!