あらすじ

あいかわらず愛に生きようとする鬼九(きく)姫がある日思い切って幻蔵にプロポーズしてみたところ、「結婚もよいかもしれぬな」という予想外の言葉が返ってきて大慌て!そんな姫が去った後、幻蔵のもとに松葉杖をついた片足の老人が現れ、10年前にある武家に斬(き)られ失った右足の義足になる人形の足が欲しいのだと言うが……。
幻蔵人形鬼話(1)

傀儡師(くぐつし)・辻村幻蔵、見参!!生きた人間と見まごうばかりに人形を操る幻術使い――それが傀儡師。辻村幻蔵が人形を操るとき、怨念をはらんだ死者の魂は弔(とむら)われる!ヤングマガジンに掲載された短編「業通伝(ごうつうでん)」も同時収録!!

幻蔵人形鬼話(2)

桑原村のお里は、器量良しではないにせよ醜女(しこめ)ではなかったが、少しばかりオツムの中身が変わっていた。ある日、米の不作で苦しむ家族の負担を減らすためにこっそりと家を出たお里は、山の中で殿様の遺体を発見してしまい……。

幻蔵人形鬼話(3)

元・浦上(うらかみ)水軍の船手衆、佃双六(つくだすごろく)という男の依頼を断るために瀬戸内は魚人島(うおとじま)に向かった幻蔵は、島に向かう途中で双六の息子・千代丸(ちよまる)に出会う。そして噂(うわさ)によると、以前この海域に沈んだスペインの商船と関連して海賊が現れるのだという……。

幻蔵人形鬼話(4)

娘・清音(きよね)に託されたという浦上又三衛門(うらがみまたざえもん)の財宝を狙っていた久留須(くるす)が、行方不明の清音を捜すために島の女たちを連れ去っていたのだった!!そしてついに清音が捕らわれてしまい、久留須の真の目的が明らかになる……!!

幻蔵人形鬼話(5)

あいかわらず愛に生きようとする鬼九(きく)姫がある日思い切って幻蔵にプロポーズしてみたところ、「結婚もよいかもしれぬな」という予想外の言葉が返ってきて大慌て!そんな姫が去った後、幻蔵のもとに松葉杖をついた片足の老人が現れ、10年前にある武家に斬(き)られ失った右足の義足になる人形の足が欲しいのだと言うが……。