あらすじ

明治時代、“Love”という外国語を翻訳する際に、“恋愛”という言葉が日本に初めて生み出された。旧時代の価値観が根強い者には理解し難い概念であった。武家出身の静(しず)と凪は互いに惹かれているはずなのだが、“好き”という自身の“恋心”すらも分からない。新時代を生き抜くために、医者を目指す二人だが、全てがいじらしい日常を過ごすことに。 究極に初心な男女が紡ぐ、日本で最初の“恋愛物語”開幕――。
静さまは初恋である、浪漫斯はまだない。(1)

明治時代、“Love”という外国語を翻訳する際に、“恋愛”という言葉が日本に初めて生み出された。旧時代の価値観が根強い者には理解し難い概念であった。武家出身の静(しず)と凪は互いに惹かれているはずなのだが、“好き”という自身の“恋心”すらも分からない。新時代を生き抜くために、医者を目指す二人だが、全てがいじらしい日常を過ごすことに。 究極に初心な男女が紡ぐ、日本で最初の“恋愛物語”開幕――。

静さまは初恋である、浪漫斯はまだない。(2)

明治時代、武家出身の静(しず)と凪は互いに惹かれあうものの、旧時代の価値観に凝り固まり、自身の“好き”という“恋心”すら分からずにいた。それでも、“デート”を積み重ね、確かに距離は縮まってきた。しかし、薩摩出身の凪は西南戦争に巻き込まれ、静とは離れ離れになることに…。“日本の初恋”…義務と権利に揺れる武家の姫・静が選んだ決断は――。