読みやすい。絵もかわいい。話も重くなくて、キャラクターにあたたかさを感じる。 残念なのは一巻で終わったことですね… 他の子とかでも、読みたかった;; 続編期待してる作品です。
自分の歌声で人を失神させた事を気に病み、不登校になった中学生女子。優しい転校生に歌を認められた事をきっかけに、彼女は少しずつ元気になる。しかし、彼女の歌声には秘密があり、転校生の男子にも秘密があった……。 ♫♫♫♫♫ 歌をきっかけに広がる世界、イケメン男子二人から迫られるドキドキ、歌声の秘密を巡る謎の勢力etc...少女漫画としての楽しさ一杯に進行しながらも、核となるテーマは重く、真剣に没入して読んでしまう。 メインテーマの一つに「不登校」がある。当事者の内面描写が切なくて、同じような苦しみを抱える人……精神的なしんどさを抱える人ほど、思い入れてしまうだろう。 精神的に苦しむ人が、優しい人達によってどの様に救われていくかを描き、寄り添い方について、我が事のように考えさせられる。(精神状態が身体症状に現れることなど、広く知られて欲しい) 「強すぎる個性」とどう折り合いをつけるか、というのも大きなテーマだ。主人公・キセは特殊な歌声で、人を感動させる一方で、思いがけず人を傷つけてしまう……その苦しみを理解する人は、実はあらゆる所にいるだろう。 そして裏テーマとして「学校教育の肯定」もあるだろうか。 作中でキセが歌う歌は、唱歌、クラシック、ポップスまで、学校の音楽や英語の授業に登場するものが多い。これらの曲を「ガッコーでやってた、ダサいやつ」と斜に構えて見る人も多いかもしれないが、本当は心の奥底で、胸を掴まれていないだろうか? 作中では、これらの曲をキセが楽しそうに・心を込めて歌い、多くの人が心動かされる。そんな様子を見ていると、これらの曲を、もう一度素直に聴いてみたくなる。 心の奥では肯定したい美しさ・楽しさを、中2の感性のまま拒絶する心。キセの歌う姿には、そんな私達の頑なさを解きほぐす力がある……そんな気がする。 大きな苦しみを抱える人から、小さな引っ掛かりを残したまま暮らす人まで、苦しみを知る人々の心を癒し、支えてくれる作品だ……そしてそれは結局、今を生きる全ての人への応援歌として、優しく響く。
女の子達が大人の男に脅かされるのを見聞きすると、大人として、男として申し訳ないと思う。辛い思いをした子達が大人の男に警戒心を抱いたとして、怖くないよ、安心だよとは、私には軽々しく言えない。 彼女達に救いをもたらすとしたら……大丈夫な大人もいるよ、と自ら体現して見せる事から?……いや、男である時点で、それも難しいのだろう。 ○○○○○ コンビニで男性客に脅されているバイトの女子高生を助けた、優しくて勇気のある女性。三十路で特にパッとしたところもない彼女だが、その女子高生に惚れられてしまう。そしてその子をきっかけに、更に二人の女子高生が女性のもとを訪れ、様々に関わっていく。 三人の女子高生に共通するのは、大人・男に寂しさや不信感を抱いている事。大人や男に屈折した気持ちを持つ彼女達は、大人として子供を守る包容力と優しさを体現する女性に安心していく。 芽生えた女性に対する感情に戸惑う者、突き進む者それぞれだが、どんな相手の感情にも誠実に向き合う大人の女性の在り方に、学ぶ所は多いと感じる。 この作品を安易に「百合に目覚める」物語とするよりは、子供を大切に受け止める大人と出会えた女子高生達の、幸せとそれまでの不幸に思いを馳せる物語として、真剣に受け止めたい。 この「百合」作品を十代の子達が読んだらどう思うのだろう……聞いてみたい。
読みやすい。絵もかわいい。話も重くなくて、キャラクターにあたたかさを感じる。 残念なのは一巻で終わったことですね… 他の子とかでも、読みたかった;; 続編期待してる作品です。