「君、曲はいいんだけど声アウト、ゴミ、クズ。全く以て論外。ということでボーカルは見つけてあるから」路上で歌い、スカウトされてた鈴原奏に下される宣言。それは、夢と希望、大切な人との思い出…そんな彼女の全てだった“歌”を奪われること…!!全てが気に入らないアイツ、三咲声楽に、私の全てが奪われてしまう…!!同じバンド内に突如ライバルが登場。寡黙でミステリアスな桂と陽気なイタリアン風日本人の春子を加えてどうにかこうにか初ライブを乗り切る彼女たちだったが、奏は行方をくらませてしまう──。彼女たちの活動は、いったいどうなる!?
久しぶりの旧友の訪問。嬉しいはずなのにちょっと憂鬱なのは、それが日曜の早朝だからでも、事前の連絡がなかったからでも、ましてや彼女の家具が同時に運び込まれたからでもなかった…。それだけでも相当なもんだけど。私が気乗りしない本当の理由は…。私は…だって、だって、私は…私は…!!