『まんまるポタジェ』や『魔女のてしごと』、『 天使にお願い』や『ビーズの指輪』のあいざわ遥さんの最新作です。 その情報と、このタイトルと少女マンガ的なかわいくファンシーな表紙や扉絵のメインヴィジュアルから一見して看破できる人はあまりいないでしょう。この物語の主人公こまちが、ギャンブル中毒の貧乏少女であるとは。 水原一平さんの事件もあり、今注目を浴びるギャンブラー。最近発売された『ヤングマガジン増刊カケヒキ』では、超人気ギャンブルマンガのシリーズ最新エピソードとなる「エスポワール前カイジ」が掲載されました。人間は根本的に、ランダムから快楽を得る瞬間が好きなんですよね。 特に2割以下の人は非常にギャンブラーに向いたリスクテイカーの遺伝子を持っていると一説には言われています。狩猟採集時代は定住していては枯渇する資源を得るべく、リスクを冒してでも新天地で獲物や食べ物を発見できた者が英雄であったためだとか。多くの人にはギャンブル中毒者のことが理解できなくても、それは生存戦略的に必要な資質であったというわけです。もしかしたら、こまちもそういう遺伝子を持っているのかもしれません。 そうして開始2ページで競馬でスり無一文で食うや食わずの生活をして家賃の支払いも滞りながらも優しい大家さんなどに助けられて何とか生きながらえていたこまちは、バラの育種農場でバイトをすることになります。 その農園にいた育種家の青年・園生は、あけっぴろげな性格のこまちとは対照的に対人スキルに乏しく、しかしバラへの情熱は揺るぎないもの。そんな不思議な凸凹コンビが、まだ見ぬ新種のバラを生み出そうと奮戦していく物語です。 まず、バラの育種というテーマが珍しくて面白いです。そもそもどうやって育てているのか、バラごとにある特徴や高く評価されるためにはどうすればいいのか、ミステリーローズとは何なのかなどなど、読んでいて楽しくなる知識が満載です。 また、主軸となるふたりのキャラクターがとても立っていて、どちらも難があるもののこのふたりの掛け合いだけでも永遠に楽しく物語を引っ張っていけそうだなと感じました。 時折ギャンブルも交えながら展開していく異色の作品となっており、バラの育種に興味がある方、ギャンブラーのヒロインに興味がある方、少し変わった少女マンガを読みたい方などにお薦めです。
Cookie2022年11月号掲載「魔女のてしごと」の続編。主人公は、厳しい父親や都会の荒波から逃げて、のんびり暮らすことを夢見て田舎へ移住してきたものの、アルバイト先の農家の社長が厳しく、そこからも逃げてしまう女性。そんな彼女が逃げた先で出会ったのが、魔女のてしごとにも出てくる草木染め作家のキキさん。これは前編で、逃げ癖がついてしまった主人公が、逃げずに続けられるものに出会えるのかどうか、後編でしっかり見届けたいと思える話です。前作の主人公とその彼のその後の関係性にも注目。
子どもが大嫌いなのに、実家の幼稚園を継ぐために通いたくもない大学へ通い、ストレスからかいつも頭痛と腹痛に悩まされてイライラしているため同級生からも距離を置かれてしまっている主人公は、鎮痛剤の影響で構内で爆睡。知らないうちに医学部の男子・三上くんに連れてこられたのは、森の中で草木染めの作家をしているキキという女性の家。彼女がいれるハーブティーを飲み、さまざまな香りにつつまれるうちに、少しづつ心のトゲトゲが柔らかくなっていく…という話。 今日読んだCookieにこの話の続編と思われる読み切りが載っていて、こちらが未読だったことに気づき読んでみましたが、そのうえで最新話を読むとニヤニヤが止まりません。いろんな人を主人公にしたシリーズとしてもっと読みたいですね。
まんまるポタジェが好きだったので、こちらも見つけて読んでみた。 中々のありえない展開の数々。笑 長森くん、実家大好きすぎだし、マザコンにシスコンにカナちゃんは良くこの人と結婚できるなぁ。笑 いやしかし、不思議と長森くんのキャラ憎めない。。 全体的にほんわ〜かしている雰囲気で休日に読みたくなるあいざわ遥先生の漫画、私は好きです。
※ネタバレを含むクチコミです。
木乃原家、最高です。 元バリキャリの塔子さん、ヒロくん、娘のハナちゃんと3人はヒロくんがカフェを開く田舎へ越す。 ハナちゃん可愛いし、塔子さんとハナちゃんの距離もいつの間にか縮まっているし、何よりも家族の暖かさ、人の暖かさに読んでいて本当に本当に心温まる。 今のこのご時世だからこそ、更に心に響く物が個人的にはあったのかも知れません。 いやぁ、何かに詰まった時にまた読みたいなぁ。
主人公はスーツを着てバリバリ働く女性・・・なんだけどかわいい5歳の一人娘とフレンチシェフの旦那さんがいて、突然の田舎暮らしが始まります。 田舎の風景や、あたたかな人物を描く、優しい絵のタッチが素晴らしいです。 天真爛漫の主人公と5歳にしてツンデレ??なハナちゃんとのすったもんだが面白いです。田舎での暮らしに憧れがある方におすすめです。
『まんまるポタジェ』や『魔女のてしごと』、『 天使にお願い』や『ビーズの指輪』のあいざわ遥さんの最新作です。 その情報と、このタイトルと少女マンガ的なかわいくファンシーな表紙や扉絵のメインヴィジュアルから一見して看破できる人はあまりいないでしょう。この物語の主人公こまちが、ギャンブル中毒の貧乏少女であるとは。 水原一平さんの事件もあり、今注目を浴びるギャンブラー。最近発売された『ヤングマガジン増刊カケヒキ』では、超人気ギャンブルマンガのシリーズ最新エピソードとなる「エスポワール前カイジ」が掲載されました。人間は根本的に、ランダムから快楽を得る瞬間が好きなんですよね。 特に2割以下の人は非常にギャンブラーに向いたリスクテイカーの遺伝子を持っていると一説には言われています。狩猟採集時代は定住していては枯渇する資源を得るべく、リスクを冒してでも新天地で獲物や食べ物を発見できた者が英雄であったためだとか。多くの人にはギャンブル中毒者のことが理解できなくても、それは生存戦略的に必要な資質であったというわけです。もしかしたら、こまちもそういう遺伝子を持っているのかもしれません。 そうして開始2ページで競馬でスり無一文で食うや食わずの生活をして家賃の支払いも滞りながらも優しい大家さんなどに助けられて何とか生きながらえていたこまちは、バラの育種農場でバイトをすることになります。 その農園にいた育種家の青年・園生は、あけっぴろげな性格のこまちとは対照的に対人スキルに乏しく、しかしバラへの情熱は揺るぎないもの。そんな不思議な凸凹コンビが、まだ見ぬ新種のバラを生み出そうと奮戦していく物語です。 まず、バラの育種というテーマが珍しくて面白いです。そもそもどうやって育てているのか、バラごとにある特徴や高く評価されるためにはどうすればいいのか、ミステリーローズとは何なのかなどなど、読んでいて楽しくなる知識が満載です。 また、主軸となるふたりのキャラクターがとても立っていて、どちらも難があるもののこのふたりの掛け合いだけでも永遠に楽しく物語を引っ張っていけそうだなと感じました。 時折ギャンブルも交えながら展開していく異色の作品となっており、バラの育種に興味がある方、ギャンブラーのヒロインに興味がある方、少し変わった少女マンガを読みたい方などにお薦めです。