萩尾望都の「一度きりの大泉の話」について
竹宮惠子先生は仲が悪いのですか?」 って。十年以上も前でした。応対して下さった方は、「さあ、どうでしょうかね」と機嫌よさそうに流していました。 その後、しばらく少女漫画について語りました。「萩尾望都先生の絵って、どうして変わっていったのですか?」とか。その出られた方は、(顔見えないけど)にこやかな話し方だったので、仲が悪いなんてことはないのだ! と思ってたら、こんなことになってたなんて。  出られた方は、萩尾先生の『イグアナの娘』を勧めてくれました。それと、一般的に萩尾望都先生って知られていない。残念なことに。ドラマになった『イグアナの娘』だけは知ってる人が多い。『ワンピース』のファンだという男性に、『11人いる!』前編の表紙を見せたら、「『ベルサイユのばら』だ・・・」と大真面目に言うんですよ。
萩尾望都の「一度きりの大泉の話」について
竹宮惠子側の事情にさほど関心がなかったのか」 「頑なすぎる、人として欠陥のある心性」 「傷つけられたからといってここまでやっていいのか」 的な感想をちょいちょい見かけるけど、正直それよくわかんないんだよね。 竹宮惠子にああまでされたら反撃するでしょ普通、としか思えない。 「大泉企画本(少年の名はジルベール)には協力できません、萩尾望都に関して本には書かないでください、書いたとしても数行で」 と事前に説明してあるにも関わらず、メインの登場人物にされてるわ、 マスコミからの竹宮惠子との対談要求を竹宮サイドは断りもせず萩尾サイドに丸投げしてくるわ。 献本送り返すほどなんだから、迷惑なのわかってる筈なのに、そういうことしてくる訳でしょ。 迷惑なのを説明するため過去を紐解いたら、当時の事情も語ることになる訳で、萩尾望都は真摯に誠実に己が事情を世に出しただけだよね。PTSDで血まみれになりながら。 竹宮惠子は喜ぶべきだと思うよ。 一度きりとはいえ、大泉に関して、萩尾望都から返事がきたのだから。 萩尾望都に公開処刑される経験も滅多にないというか空前絶後だろうし、スペシャルな存在になれたよね。 永久凍土の中とはいえ。
萩尾望都の「一度きりの大泉の話」について
竹宮惠子(と増山法恵)、未熟で血気盛んな馬鹿者の戯言とはいえ見苦しい。 「一度きりの大泉の話」の中で、竹宮惠子の仕事を誉め称える箇所がある。あるのだけど。 「あの生き生きとしたキャラクター、素晴らしい画力、豊かな才能のある竹宮先生が次々と意欲的なお仕事をされることは、漫画界のためであり、漫画文化の世界が広がることです。」 ほぼ筆を置いた状態の竹宮惠子にこれを言いますかw