はじまりは、たったひとつの嘘だった――友達は多いが本音が言えない広瀬は自分の八方美人な性格に嫌気がさしていた。そんな中“学校一の高嶺の花”である夏目にラブレターを渡してほしいと女友達から頼み込まれる。一人でも常に凛とした態度で自分とは正反対な夏目に密かに憧れを抱いていた広瀬は、夏目に話しかけるきっかけができて少し浮足立っていた。しかし手酷く断られた上に「なんでそんなヘラヘラできんの?」と図星をつかれてしまう。コンプレックスを刺激された広瀬は悔しさから夏目に“ある嘘”をついてしまい――…?
毎度の公演の資金繰りに思い悩む劇団・穴熊座はスポンサーをつけるための大事な面接を控えていた。しかし劇団の座長は人前に出るのが苦手で面接なんてもってのほか。そこで座長の代役に選ばれたのは飄々と生きる天才役者・巴山だった。座長の作った面接のための“シナリオ”を完璧に覚え、華のある座長となった巴山だったが彼を待ち受けていたのは、劇を下らないと語るお金と地位が全てのキャリア・高嶺で…。正反対の二人が織りなす成長BLストーリー・開演!
周りから浮かないよう常に気を使う智充には密かに憧れの存在がいる。その相手とは同じクラスの夏目慧。眉目秀麗で独特の雰囲気を持つ夏目は校内一の高嶺の花だ。ある時知人から夏目にラブレターを渡して欲しいと仲介役を頼まれた智充は、面倒に思いつつも少しの好奇心で引き受けるが、夏目から冷たくあしらわれてしまう。更に自身のコンプレックスを刺激する一言を言われたことで、夏目への憧れの感情は姿を変えて仄暗い執着となり、二人の関係性を大きく変えるような嘘をついてしまい…?※この作品は『&.Emo vol.38』に収録されています。重複購入にご注意ください。