2000年代以降のチェコ・コミックを代表する作家による 吃音で悩む少年の大冒険を描いた詩情溢れる作品  ペピーク・ストジェハは恥ずかしがりやで一人で本を読んでは空想ばかりしている中学生の男の子。吃音症があるので、人と話すのを避けてしまいます。  ある日、ペピークは古い冒険物語の本を道端で拾いました。主人公はフラゴラミス船長。その南方風の名前と遠い国での勇ましい話に、ペピークはすぐに夢中になります。その日、エルゼヴィーラという謎めいた名前の少女がペピークの学級に転校してきました。ペピークの隣の席に座ったエルゼヴィーラはペピークに積極的に話しかけ、二人の間には次第に友情が生まれます。「強く願えば思いは叶う」と言うエルゼヴィーラ。二人は、フラゴラミス船長の真似をして街を探検にするようになります。ペピークは次第に彼女以外の人にも心を開けるようになっていくのでした。冬のある日、エルゼヴィーラと凍った河でスケートを楽しんでいたペピークは、氷が割れて河に落ちてしまいます。近くに建っていた古い水車小屋に入り込んで何とか火を起こして身体を乾かしますが、ペピークは熱を出して何日も学校を休んでしまうことに。数日後、ペピークが学校に戻ると、そこにはエルゼヴィーラの姿はありません。それどころか、エルゼヴィーラを覚えているものすらいないのです。ペピークはエルゼヴィーラを探し出す旅に出かけます。  作者のパヴェル・チェフはこの『ペピーク・ストジェハの大冒険』という作品について、インタビューで次のように語っています。「私は人の心が形作られていく時期が好きです。それはとても大切な瞬間です。その時、私たちは誰かと出会い、その誰かから決定的な影響を与えられるのです。主人公は路で不思議な青い小石を見つけます。それはごく些細な、なんでもないことですが、その瞬間から、彼の生活だけでなく、彼自身が変わり始めるのです……」。  本書は幼少期に吃音があった作者パヴェル・チェフの半自伝的作品です。
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