すばらしいユルさ。 かつ、一寸も疑うことがないぐらい平和である。 せいぜい陽キャの侵略によるコミュ障たちのメンタルを少し心配するシーンがたまにある、ぐらい。 作者の趣味であったりが盛り込まれているところもとても良いし、ネクターとか魔界村とか自販機とか文明との初遭遇もよい塩梅でバンチはこういうバランス調整巧いよなぁと関心する。 そしてなにより、絵が下手なようでめっちゃ上手い。最初の方はデフォルメもしきれてなくて描き込みも抜け感が少なめでただ上手かったりするので逆にぎこちなさが少しあるぐらい、めっちゃ上手い。 ドラゴンあたりからは抜くところが上手くなってきていると感じられて、すばらしく愛着がわく見た目のキャラクターたちの魅力に磨きがかかる。 あと魔王が普通に一番可愛い。 今後もずっと続いて欲しい作品の一つ。
『埼玉の女子高生ってどう思いますか?』の渡邉ポポさん最新作です。今作も推せます。 最強にして最凶でありながら、その性格は圧倒的に陰キャでコミュ障というアンバランスな魔王が本作の主人公。 ″骨″との闘いに疲れて 「知っているか 魔王は逃げられる」 とばかりに魔界から人間界の田舎に逃げてきた彼女が、奇妙な新生活を送っていくゆるいコメディとなっています。 話しかけられることを極端に忌み嫌い、無人販売所や自販機を見ては人間界とは何とコミュ障に優しい住みやすい世界かと感激する魔王が憎めず楽しいです。 個人的に特に好きなのは、ゆるさ極まったドラゴンちゃんたち。ヴィジュアルからしてとてもかわいくて大好きですが、いろいろな仕草もまたかわいい。ぬいぐるみなどがもしあったら欲しいレベルです。 渡邉ポポさんの描くかわいいキャラと田舎の風景とゆるい空気を纏ったギャグが合わさった心地よさときたらないのですが、本作はそれだけでは終わりません。エピソードによっては少し切なくなるところもまた味わいのひとつ。普段のゆるさとのギャップもあって堪りません。 『よつばと!』と『ぼっち・ざ・ろっく!』と『葬送のフリーレン』の要素を併せ持つ作品、というと売れ線感がある気がしてきますね。
どういう経緯で魔王が田舎暮らしをすることになったのか知りたすぎるんですけど、それはそれとしてコミュ障すぎてコンビニで物が買えず軽食系?自販機にばかりお世話になってる魔王・ムートンちゃんがかわいい。最終的にどうにかこうにか頑張ってコンビニでずっと食べたかった肉まんを買うことができました。これで更に田舎ライフがエンジョイできますね。よかったね。
電車もないファミレスもないデパートもないバチクソド田舎で女子高生時代を消費した者からすると、埼玉なんて死ぬほど都会だしうらやましい。デパートあるし大きい駅あるし。 唯一しまむらは我が田舎にもあったけど。 とは言えこの漫画を読んだら埼玉県民には埼玉県民のコンプレックスがめちゃくちゃあるんだなあというのがわかる。魅力度ランキングがどうとかよく聞くしなあ。 顔の作りが雑なのも貧乳なのも埼玉のせい、東京からやってきた友達ならクリスピークリームドーナツにビビらない、池袋にいるのはほぼ埼玉県民みたいな、なんかわかる偏見に満ちていてグッとくる。 偏見と自虐満載だけど小鳩&アグリ&東上の3人に心癒されているうちに、へー行田ってホタル見れるんだーとかわたぼくの牛乳美味しそうとか埼玉に心惹かれている自分に気づくのであった。 埼玉いいとこじゃないの。小鳩の案内で観光したい。
ふららちゃんは女子高生ですが何にもできません。自販機でジュースを買えないし美容室にも歯医者にも学校にも1人で行けないしパンツも履けません。 大抵のことはお母さんと幼なじみの錦ちゃんが全部やってくれます。 というように1人でできない具合がとんでもないです。どうして何もできないのか特に語られる様子もありません。最初から最後までほのぼの可愛いコメディのノリでふららちゃんは何もできないままです。 ふららちゃん何もできなくて可愛い!錦ちゃん不憫で可愛い! っていう受け止め方で合ってるんですかね…?それだけ受け止めればいいんですよね…? と不安になるレベルでふららちゃんは何もできないのです。 弱いものは守りたくなるし、可愛い子のわがままに振り回されるのは楽しくもあるし、この人はわたしがいないと何もできないと思うのは割と気持ちいいものだったりします。 ふららちゃんは高校に進学し、普通の可愛い女の子のビジュアルを保ち、ゲームをしたり映画を見たりするような知性と常識はあるはずなので、できないのではなくやりたくない気持ちが強いのだと個人的には感じました。 ということはお母さんや錦ちゃんが保護しすぎたせいでこうなってしまったのか、世話する喜び、振り回される喜びがあるのか…などと考えを膨らませてしまいます。 ふららちゃんかわいいねえ、で読み方は合ってると思うんだけどなんだか倫理観を問われているような気がしないでもないのです。 ふららちゃんはさておき、ふららちゃんのお母さんがかわいい。
小生、埼玉県出身である。 しかも、秩父という、ど田舎出身だ。 秩父といえば「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」(通称「あの花」)の舞台となったことで、有名になってしまった秩父だ。 このブームから数年後くらいに帰郷したことがあり、 その日は秩父で、、、、否、日本でも有名な三大曳山祭「秩父夜祭」の日だった。(誰も知らないというツッコミはご容赦いただきたい) 三大曳山祭と豪語しているわりには、いつ始まったか定かではないというアバウト加減が「言ったもん勝ち」という勢いを受けなくもないが、少なくとも100年以上は続いてる歴史と伝統のある祭りで、この日ばかりは、人より猪のほうが多いと言われる秩父も「休日の新宿アルタ前くらい」に人が増える。 そんな歴史ある秩父夜祭に、数年前に久々に訪れた自分は驚いた。 全て「あの花」で埋め尽くされていたのだ。 出店はもちろん、神輿や山車のてっぺんには「あの花」のキャラ「めんま」が設備されている。 しかも、その「めんま」、なんと片手を上げて天を仰ぎ、ラオウよろしくばりのいっぺんの悔い無しポーズをしているではないか。 え?こんなシーンありましたっけ?と。 何も知らない大人たちが、文字通り「とってつけた感」をうけてゲンナリした。 長くなったが、何が言いたいかというと、埼玉とはつまるところそういう県だ。 何もないのだ。 何もないから、とりあえず流行にはのっとくし、それの前では歴史なんてどうでも良くなるのだ。 アニメの聖地が多い~なんて言われるて、スグ乗っかっちゃう。 (決っして「あの花」をディスっているわけではないので悪しからず) 本作は、そうった埼玉県民の自虐とか自虐とか自虐とかが満載で、 同郷のよしみとしては「みなまでいうな」と思いながらも、つい全部読んでしまった。 ただ、埼玉県民以外読んでも「?」になりそうなほどニッチなものがあり、読者ターゲットが大丈夫かなと心配になりますが、他県の方も、上記のようにこういう県なんだということを理解しながら読むと面白いかもです。 埼玉は東京都に隣接しているからといって決して都会ではないし、なんなら東京は埼玉県民にとって魑魅魍魎が跋扈する魔都だから恐怖の対象でしかない。 東京のベッドタウンとなり、県別のGDPでは東京、大阪、愛知、神奈川に次いで5位の埼玉。(ただし、4位の神奈川には約10兆差という超えられない壁があることはここだけの秘密。) それでも、この都会なのか田舎なのか、なんなのかわからない埼玉はこれからも変幻自在に変わっていくのでしょう。 ちなみに、田舎の友人によると、ブームが去った後は、めんま神輿はなくなったようです。 以上、現場からでした。
こんなほんわかハッピーな浪人生活なら一生浪人していたい!! 秩父のでっかいお家で暮らす浪人生・小倉アンちゃんとその家族のほのぼの美味しい生活を描いた漫画です。 勉強の合間にハムを焼いたりお布団干したりねるねるねるね作ったり、いやむしろ勉強してなくない?と心配になるほどゆるゆる平和に過ごす姿に思わず心癒されます。 アンちゃんがゆるゆるなので他のキャラクターはしっかりしててもよさそうだけど、お母さんもほんわか無邪気なお嬢様だし、妹のノラちゃんはしっかりしてるけどアンちゃんと一緒に遊んだりお昼寝したりしてるし、家族みんなゆるゆるほのぼので可愛いんです。 何気にスタイル抜群のアンちゃんのサービスショットが随所に盛り込まれているんですが、セクシーっていうよりアンちゃんは無防備だなあという気持ちになるのでこれはこれでよいと思います。 お家で朝食バイキングはめちゃくちゃ楽しそうなのでいつかやってみたい!
幼馴染の小鳩とアグリ、都内から埼玉に越してきたみなとの仲良し3人組。 東京育ちというだけで、ハイソサエティな暮らしをしてきたと思い込み、みなとに過度な期待をするも、じつはそうでもなかったらしい。 お洒落な物を見つけると途端に及び腰になる行田生まれの2人が可愛らしいです。興味津々だけど、怖い、なにかの小動物のようです。 自分も埼玉生まれ埼玉育ちなのでこの作品に興味がわきましたが、正直、行田のことは全く知りませんでした。笑
わかる〜、わかりみがすごい漫画。 自分は埼玉の都会に分類される東京寄りの市で学生生活を送りましたので、行田市の田舎具合は知りません。浦和や大宮よりも、池袋にしょっちゅう行ってました。 だけど、あの少し見慣れないオシャレなものに対峙したときの混乱と怖気づいて(出直したい…)となる感じ、経験しました。 あと単純にこの子らの会話がいい。 中身のない会話が永遠に続く感じ…懐かしいし、全然読んでいて飽きない。 マンバ通信の記事でこの漫画に出会えました!ありがとうございます!
すばらしいユルさ。 かつ、一寸も疑うことがないぐらい平和である。 せいぜい陽キャの侵略によるコミュ障たちのメンタルを少し心配するシーンがたまにある、ぐらい。 作者の趣味であったりが盛り込まれているところもとても良いし、ネクターとか魔界村とか自販機とか文明との初遭遇もよい塩梅でバンチはこういうバランス調整巧いよなぁと関心する。 そしてなにより、絵が下手なようでめっちゃ上手い。最初の方はデフォルメもしきれてなくて描き込みも抜け感が少なめでただ上手かったりするので逆にぎこちなさが少しあるぐらい、めっちゃ上手い。 ドラゴンあたりからは抜くところが上手くなってきていると感じられて、すばらしく愛着がわく見た目のキャラクターたちの魅力に磨きがかかる。 あと魔王が普通に一番可愛い。 今後もずっと続いて欲しい作品の一つ。