北極圏を彩るオーロラの国で独り窮地に陥った洵を救ってくれたのは、北欧貴族のアレクシスだった。彼の古城に招かれて、至れり尽くせりの待遇を受ける洵。その恩返しとして洵が演じる事になったのは、彼の“花嫁”役で!? 大切に扱われるうち、次第に彼に惹かれていく洵。自分は偽物だから、そんなに優しくしないで…そう訴えた洵に、アレクシスは蕩けるキスと、初心な柔肌に過ぎる程の快感を与えてきて…。フィンランドの古城で煌めく、御伽噺みたいな恋
この地に神である始祖王が降り立った瞬間から世界の歴史は始まっている―――始祖王伝説を有するアハティ皇国の皇子・ティファレトは金髪碧眼の類稀な美しさを持つ青年。外遊に出ていた折り、王と王妃である両親の訃報を知らされる。両親を殺したのは同盟国であり友好関係を結んでいたはずのアッシャール王国国王・クラウディウスだった…! 復讐にとりつかれたティファレトはクラウディウスを殺すため楽士に扮して近づくが、気に入られた末に愛人として囲われることになってしまい…!?
切れ者で勇猛果敢な若き国王・ユリウスの近衛騎士であり妃という類稀なパートナーのシオンは清廉で美しく、ユリウスから夜毎寵愛を受ける日々。ユリウスの辣腕を揮う施政で国は盤石な体制になりもはや異を唱えるものはいないはずだった。だがユリウスのカリスマ性に惹かれるあまり王の血を残そうと躍起になる急進派が現れる。解決に乗り出すシオンとユリウス、そして王兄セーレ、双子の王子と姫……それぞれの決意とは…!? 恋と忠誠をかけた人気シリーズ、堂々完結!
黒曜石の瞳と黒髪を持ちながら騎士を務めるシオンはこの国では異質の存在だった。黒は下賤の色と言われるためだ。そんなシオンに新たに下された任務は「新王づきの近衛騎士」。新王ユリウスは金髪金瞳で荒々しくまるで獅子のような男だという。自分などを側仕えに選ぶ意図がわからず困惑するシオンだったが、ユリウスから初対面で突然「裸になってベッドへ上がれ」と命令され一晩中屈辱的な仕打ちを受けた。その後も事ある毎に夜伽を命じられて――!?
「まさか、同業者だったとはな」 銃口を男の眉間に据えてトリガーにかけた恭一の指が震えた。―――いやおうのない経緯により、NYで亡き父のファミリーに属する暗殺者となった恭一。境遇を受け入れられず自棄になる恭一を優しく抱きとめてくれた紳士のレオン。やがてふたりは互いの身元を隠し愛し合うようになる。だが、レオンは敵対するファミリーの後継者だった。愛するひとに銃を向けなければならない運命に、恭一の心が悲鳴を上げる。「沈黙の掟」に縛られながらも互いが闇に誓った愛の行く末とは―!?
珈琲店の調理を任されている真如は甘いものが大好きな好青年。ある日、仕事の帰りに倒れていた子犬を見つける。これも何かの縁と自宅へ連れ帰り、手厚く保護することに。汚れていたためお風呂に入れてみると子犬は真っ白い子狐であることが判明! しかもその子狐が突然人の言葉を話しはじめ、聞けばなんとお社に住む狐珀という『お狐様』だという。狐珀との同居生活が始まったが、その日から真如は夜な夜な銀髪の麗しい男性との淫夢を見るようになり――!?
外資企業で働く知広の唯一の趣味は高級ホテルのアフタヌーンティー。ある日、行きつけのラウンジで高東尭仁佐と出会う。紳士的な彼と逢瀬を重ねるうちに惹かれ、流されるまま情熱的な一夜を共にしてしまう。だが後日、彼が新任の部下として知広の前に現れた。再会した尭仁佐に迫られるが関係の露見を恐れ彼を拒絶。しかし「逃がしませんよ。あなたに拒否権はない」と脅され、週末の度に抱かれることになり――。
趣味でギャラリーカフェを経営している燿には夜の顔があった。それは『義賊』。悪徳政治家の裏金を狙い、すべて養護施設に匿名で寄付をしているのだ。ある時、著名な青年実業家・勅使河原とお近づきになる。名家の御曹司でもあり慈善活動に熱心で話の合う勅使河原に惹かれていく燿。そんな折、義賊としての燿の前に一人の男が現れる。その男から「義賊行為をやめるなら見逃してやってもいい」と言われて口付けられ──だが何故だか勅使河原の顔が過ってしまい…!?
「おまえを迎えにきた――俺の花嫁!」アメリカ帰りの若手医師である片岡尊は、慕っていた祖父の死をきっかけに覇気のない日々を過ごしていた。そんなとき、怪我を負った大型犬を拾う。狼のようなその犬の看病をしているうちに、不思議と尊の気持ちは和らいでいった。しかしある満月の夜、突然その犬が青年に変化した!? 更にその青年は尊を押し倒し、凶暴な瞳とは裏腹に、甘さを孕んだ指先で身体を暴いてきて――!?
「LIEGE(リージュ)へようこそ」如月(きさらぎ)の足許に跪き、男は艶めく笑みを浮かべて、恭しく手の甲にキスをした。―――人気俳優の如月柊士(じゅうじ)は、フェロモン過多なスキャンダラス帝王。偶然訪れた高級ホストクラブで、高校時代対極にあった男・不動師眞(ふどうかずま)と再会する。政治家の子息でクソ真面目な優等生だった不動。その彼が男の艶と自信に溢れたNO.1ホスト「カズマ」としてて艶然と微笑む。彼の挑発に対抗(ライバル)心を掻き立てられる如月だが、泥酔して目覚めたのは不動の腕の中。どういう訳か、不動との肉体(セフレ)関係が始まって…!?
大好きで大好きで、ずっと一緒だと思ってた。5年前、嶺の前から大好きな彼が姿を消した。寂しくて哀しくて、次は絶対に離さないと決めていた――。両親を亡くした今、彼・勇大が再び現れる。優しい教育係だった勇大は、弁護士となり、冷淡なくらいの保護者顔で、嶺を「御曹司扱い」するのだ。昔よりもっと近くで体温を感じたいのに――。嶺は意を決して、勇大のベッドに潜りこむ。だが、勇大には誘惑に負けられない大人の事情があった。弁護士×御曹司のすれ違う恋の行方は…?
美しく気の強いフリージャーナリストの早瀬紘也は、とある事件の調査をしていた。そこでラグジュアリーホテルを広く展開する『エンパイア・ホテル・グループ』の若き経営者・神樂龍一の黒い噂を耳にする。切れ者で、社長として手腕を発揮し瞬く間に事業を拡大させた男だ。紘也は神樂の裏の顔を暴こうとその美貌を利用して神樂に近づく。すると神樂に気に入られホテルのスイートルームに軟禁されてしまい、毎晩熱く口説かれるようになり…!?
真面目な新米刑事の甲斐は、管内で起こった事件に使われた薬物の分析を科警研に依頼することになる。担当として現れたのは、類稀なる美貌と頭脳の持ち主だが冷徹で人に情を持つことがない那波という男。そんな那波に甲斐は一目惚れしてしまった。すると、甲斐の想いを知ってか知らずか、那波は事あるごとに思わせぶりな態度で翻弄してきて――!? ずるい大人の恋と欲望入り混じる淫らな駆け引き。
哉都の前に札束を積んで「俺がおまえを買う」と言う男───今では大企業の副社長を務める汐崎は、哉都が学生時代に淡い恋心を抱いた相手。「俺は優良物件だろう。家族もないから頻繁に通える」朴念仁のくせに傲慢な態度の汐崎に、契約愛人としてプライドを刺激された哉都は、揶揄うつもりで汐崎と愛人契約を結んだ。けれど、まるで新婚のような汐崎との生活も、予想外に情熱的で優しい汐崎の愛撫も、哉都には落ち着かない。愛を売ることに慣れた心と身体が溶かされる…契約ロマンス。
警視庁刑事部鑑識課の加宮と警視庁刑事部捜査一課の神野は同期で良きパートナーだ。二人で臨んだ事件で解決できなかったことはなく、おまけに身体の相性までも良いとなれば文句などあるはずもなかった―――「恋人同士」でさえあれば。加宮はもう何年も神野に好きだと告げられないまま、求められれば抱かれるだけの関係を続けてしまっている。しかしセフレのはずの神野が自分を呼ぶ声は甘く、身体だけでよかったはずの心は痛みを訴えるようになり―――。
警視庁捜査一課の“エンペラーズ”――王子様と称される硬派で美しい東原帝と、俺様で軟派だが男らしく精悍な面差しの御門鋭司。二人は同期のライバル同士で、互いの実力を認め合っているものの顔を合わせては喧嘩ばかり。しかし、管内で起こったとある殺人事件をきっかけにコンビを組まされることに。すると御門はどういうつもりなのか、やたらと帝にかまってくる。強引に夕飯に連れていかれたり、熱っぽい視線を向けてきたり…。徐々に近づくその体温に、帝は戸惑いを隠せなくなってしまい――!
シングルファザーでありながら美人でクールな警視庁管理官と名高い寒河江は、隊員の中でも抜群の能力を持つSIT班長の神蔵と、学生時代にただ一度だけ濃密な一夜を過ごしたことがある。互いの将来を案じ、『一夜の過ち』だと誤魔化した過去だ。けれど時を経て、警視庁で再会したとき、本当はずっと神蔵の熱を忘れられなかったことに気づいてしまって…。そんな折、寒河江宛に一通の脅迫状が届く。警護には神蔵がつくことになるが、あまりに近すぎるその距離に、寒河江は心に燻る想いを隠していられなくなり――!?
幼い頃、誘拐にあった葎は、助けてくれた人物を目標に警官になった。抱きしめてくれた逞しい腕を忘れられなくて――。警視庁刑事部捜査第一課に属する特殊捜査班・通称SIT。人質など難事件に際し身体を張って解決に導く部署だ。ついに念願のSITに配属された葎だが、憧れ続けていた張本人・班長の高須賀はイレギュラーを許さないヘタレたオヤジになっていた。幼い葎を助けたあの情動は嘘だったのか!? 冷静に相談するつもりが、触れて欲しいという想いが抑えきれず、高須賀を押し倒してしまい…!
「気丈なドクターだ」銃口から庇う厚い肩、温かい声。安堵とともに遼は恋に堕ちていた――。往診先で立てこもり事件に巻き込まれた医師の遼。まず頭に浮かんだのは寂しい想いをさせている愛息子のこと。必ず生きて帰りたいと願ったその時、銃声が響く。遼は警視庁特殊急襲部隊員に命を救われた。数週間後、病院を訪れる大きな影があった。訝って声をかけると助けてくれた彼だと分かる。SATは身内にも所属を明かさない機密重視の部隊。シングルファザー医師とSAT隊員のもどかしい恋が始まる――。
「行ってくる」「…おいっ、バカ」玄関先で仏頂面のまま、哉都にいってらっしゃいのキスを要求する男―― 大企業の辣腕副社長と名高い汐崎と、哉都は初恋を実らせた恋人同士。昔、契約愛人だった頃は、猫みたいに甘えるのも気障なセリフを囁くのもお手のものだった哉都だが、…今は恥ずかしくてたまらない。新婚を地でいくような生活に、本当の愛を知らなかった哉都は少しずつ慣らされていた。けれど、ふたりの前に哉都の元オーナーが現れて…!? ――誤解が誤解を呼び、いじっぱり同士の恋は波乱万丈!!
愛することも愛されることも知らず、全てを拒絶して生きてきた優等生・友哉。その孤独な心をかき乱したのは、倣慢な同級生、祥羽だった。なにかにつけ反発してくる祥羽に、ある日友哉は、強引に唇を奪われてしまう。真意を読めない彼の行動に驚きを感じながらも、次第に変えられていく自分に、ただ戸惑うしかなかった。そんな時、別の男から抱きしめられている現場を見られた友哉は、激怒した祥羽に無理やり体を拓かれて――!?
王位継承権争いを避ける為、騎士として育てられた金髪碧眼の麗しいイオ。突如決定された実妹イリア王女の大国ルキウス王への輿入れは、実はイリア王女を人質にするためだった。妹と国を守るため、イオはルキウス王の暗殺の命を受けイリア王女に同行することに。月の煌めく夜、剣の技に長ける精悍な黒衣の騎士・アレクと出会う。彼の強さと生き方に惹かれていくイオは、孤独の心を癒すような瞳に誘われ、男に押し倒されて!?若き王と紋章を刻む剣が交わる時、宿命の歴史が動き出す!!
【イラスト付き】 遺跡好きの草食系男子である大学生の百里凪斗は、アルバイトをしてお金を溜めては世界遺産や歴史的遺跡を巡る貧乏旅行をしている。卒業後は長旅に出られなくなるため、凪斗は最後に奮発してシチリアで遺跡巡りをしていた。そのとき、偶然路地で赤ん坊を保護した凪斗は拉致犯と間違われ、保護者である青年実業家のクリスティアンの館に連れていかれてしまう。すぐに誤解は解けほっとする凪斗だったが、赤ん坊に異様に懐かれてしまった凪斗はしばらくクリスティアンの館に滞在することに。その上、なにかとクリスティアンに構われて、凪斗は彼に次第に想いを寄せるようになる。しかしある日、彼には青年実業家とは別の顔があることを知り――。
【イラスト付き】天涯孤独で施設育ちのサラリーマンの須東珪は、子供の頃からずっと同じ夢を見続けてきている。その夢の中ではいつも同じ大切な幼馴染みが寄り添ってくれていた。今日も同じ夢を見て目覚め、一日会社で働いて帰る何気ない一日だったが、帰り道に突然ヴィルフリートと名乗る、黒髪碧眼の美形な男が現れ、異世界へと連れていかれてしまう。その世界で珪は行方不明となっていた鍵と呼ばれる存在で、次期国王・ヴィルフリートの妃になるのだと告げられる。しかし、状況が飲み込めない珪はそれを断固として拒否するが、過去に結婚すると約束していると知らされて…。