医者と被験体さん。

お互いを想うからこそ"絶対に知られてはいけない秘密" #1巻応援

医者と被験体さん。 篠崎ゆうま
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大学病院に勤める医師の穂並は新村さんという女の子の患者さんを持っています。彼女はは小さい頃から喘息の持病で通院を続けており、今は穂並先生に週に数回診察をしてもらっています。 診察をしていく中で2人は「薬が効いて新村さんの病気が良くなったらに一緒に遊園地に遊びに行こう」という約束をしていましたその約束を楽しみにしている新村さんは先生の前ではとても明るく振る舞います。 しかし実は新村さんはこの約束を果たすために穂並先生に隠していることがありました。そして穂並先生もまた新村さんには言えない秘密を抱えていたのです。 新村さんは傍から見ても分かるくらい穂並先生のことが大好きで、穂並先生も新村さんに対しては特別気にかけている様子が見受けられます。その2人の思いというのにはちゃんと理由があって、物語が進むにつれてそのエピソードが丁寧に語られます。 週数回の診察と言う2人の束の間の日常は、そこだけを切り取ると和やかに過ぎているように見えるのですが、そこには2人それぞれが抱える秘密そしてこの秘密をお互いに相手に知られては絶対いけないという強い思いが暗い影を落としています。 2人それぞれの背景や思いがとても丁寧に描かれているため、2人の幸せな未来を願わずにはいられないのですが、2人の両方の秘密を知っている読者視点だとおそらくそんな幸せな未来が待っていないであろうことがわかってしまう、そんな切ない思いが溢れてしまう作品です。 1巻まで読了

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