語句の使い方一つをとってもハードボイルド。冒頭に「コヨーテが笑ったような顔」なんて女に呼ばれる探偵が出てくれば、そりゃぁ、後はその世界に身を委ねればいい、という気分になってしまう。 生活臭を漂わせる部屋などの、人間のいる空間にこだわる意識も見えた。生活様式には人の性質が現れる。人間同士の本音を垣間見て、暴く、このジャンルにおいて、だからこそ舞台は重要なのだと感じた。にしても「男」とは良くも悪くもかっこよく、女にアホな生き物だ
基本的な設定は、関川夏央/谷口ジローの「事件屋稼業」に近く主人公は個人で事務所をやっている探偵。黒崎潤一に近い登場人物もいる。 これに収録されている「十一月にできたともだち」は最近読んだなかでも一番のお気に入りだ。次点で「乾いた街」かな
タイトルの"もがき"とは呼吸を止め、数十秒間、ただもう我武者羅にペダルを全力回転することを意味する競輪用語である。 あらすじにある通り主人公は特異な容貌でかっこはよくないが、読み終わった後には不思議とかっこよく見える。 あとがきにもあるけどこれ面白いのになんで一巻で終わったんだ...
語句の使い方一つをとってもハードボイルド。冒頭に「コヨーテが笑ったような顔」なんて女に呼ばれる探偵が出てくれば、そりゃぁ、後はその世界に身を委ねればいい、という気分になってしまう。 生活臭を漂わせる部屋などの、人間のいる空間にこだわる意識も見えた。生活様式には人の性質が現れる。人間同士の本音を垣間見て、暴く、このジャンルにおいて、だからこそ舞台は重要なのだと感じた。にしても「男」とは良くも悪くもかっこよく、女にアホな生き物だ