※本作品は同人誌を電子書籍にしたものです。内容はSNSで公開される場合があります。ご了承ください。片思いをする女の子と、友達が欲しい女の子のお話です。桜透子の初恋は同性のクラスメイトだった。自分の恋は叶わないのだと思った。それならば友達のままで恋愛ごっこをすることにした。でも、好きになった相手は自分とずっと一緒にはいてくれない。だからしばらくは恋なんてしないと決めて上京したが、バイト先で出会った女の子、冬子を好きになってしまう。桜透子は片思いを隠して、冬子の友達になろうとする。恋は病のようだ。だからこんな気持ちは隠してしまおう。友達なら一緒にいられるのだから。17ページ
彼は私のことが『見えない』。それは私が“神様”だから。――椎名さんは同級生の佐竹くんを徹底的に避けている。彼女の家に古くからある言い伝えでは、佐竹くんのご先祖は椎名さんのご先祖を神のように崇め、いつしかその姿が見えなくなったらしい。なんとも胡散臭い話…そんなふたりが、お節介な友人によって引き合わされた。椎名さんを目の前にして佐竹くんはひと言「誰も居ないじゃん」――言い伝えは、本当だった…佐竹くんと関わろうとしなかった椎名さんと、椎名さんを見ることができない佐竹くん。“運命”によって導かれた男女が、友達になる物語。