「諦めてしまえば楽になれる」と分かっていても、孤独はつらい――。母親に捨てられた少女が引っ越してきた町には、人魚が棲むという言い伝えがあった。捨てられたと認めたくない少女は、頑なに周囲にも溶け込まずにいたが、そこで不思議な少女“千年さん”と出会う。彼女は善きものなのか、それとも・・・?ぞっとするほど美しい【人魚】と【少女】の異類譚。