ジョニー・ライデンという名前を知ったのは、テレビのガンプラのCMでした。アニメには出ない、設定先行のキャラであり、知名度と実像が一致しない、謎めいた呪文のような存在でした。 ガンダムを下敷きにしたアンソロジーなどでその姿を描かれることがあり、短編は幾つか持っていますが、26巻ものサーガになるとは思ってもみませんでした(沖一さんの短編集が佳作であると思います)。 一年戦争の最中、エースパイロットを集めたジオンのキマイラ大隊。多くの謎を残したまま闇に消えた「幻獣」。エース達を率いたジョニーに関しても、様々な噂が錯綜しており、それが様々なジョニー像の由縁であると作中で語られます(この辺がアークさんの作劇の巧みなところだと思います)。 作中はZZから逆シャアの間の時期であり、他の 作品で語られて来なかった空白の時代でした。制約のある中、過去作の登場人物やMSを絡め、先行作品へのオマージュやアークさんの過去の作品との関連性もあり、宇宙世紀に描かれた新たな歴史の一篇として、この作品の完結を祝いたいと思います。宇宙世紀の物語を知らない人にはちと勧め辛い作品ではありますが、戦闘シーンの格好良さも含め、ガンダム好きに勧めたい名作です。
アニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』観てますか? 史上初の女性主人公ガンダムとして(もちろん初の百合ガンダムとして)新たな試みである『水星の魔女』ですが(ここまで『ポケットの中の戦争』のクチコミと同じ)、そういえば今までのガンダムに百合はないのか?!せめて女性主人公ものはないのか?!と漫画読みに聞いてみたところ、この『機動戦士ガンダム Twilight AXIS』を教えてもらいました。 元ジオンのメカニックの女性とテストパイロットの男性のコンビもの。しかしその設定が「ニュータイプ能力をメカに対して使う女性」と「シャア =アズナブル専門のテストパイロット」と言えば、二人のヤバさは十分伝わりますよね? 古巣・アクシズに残されたサイコフレーム資料の回収に同行しつつ、シャアに対して複雑な思いを抱く二人の心残りを探しにゆく物語は、一年戦争からシャアの反乱に至る裏側や、UCからF91の「歴史の空白」を埋める物語にもなります。 自分の思いのために相棒を振り回す主人公と、それを受け止めるMS戦の猛者。親子ほどの年齢差に見える二人の独特な関係もなかなか強い!そこにニュータイプを巡る切ない出自を絡めて、主人公の幸せを祈りたくなる物語でもあります。 モビルスーツ好きにはNT-1アレックスのアフターストーリーとしても要注目。優秀だったのねアレックス……。 (教えてくださったナベテツさん、ありがとうございます!) 追記 毎年ね、元旦に「宇宙世紀0080年1月1日、連邦とジオン公国の間に終戦協定が結ばれた……とのことで、1月1日は(ガノタ的には)一年戦争終戦記念日です」って言いながらガンダム一年戦争関連の漫画のクチコミを書いてるんです。 今年は『水星の魔女』があるから、女性が活躍する作品を二点、書いてみました。もう一点は『機動戦士ガンダム ポケットの中の戦争』です。そちらは初の女性ガンダム乗りの話なのでよければどうぞ!
ファーストガンダムをある程度見ている方にとってはかなり面白いと思います!大爆笑とは違う面白さです! いわゆる一年戦争は宇宙世紀0079の1月3日からスタートし、翌年の1月1日で和睦によって終結するのですが、そのラスト1週間のジオン公国にでの出来事を濃密に描いた作品です!ラスト1週間というと、ソロモンが陥落した翌々日の12月26日から翌年1月1日までの7日間ですね! 内容はタイトル通りギレンさんを暗殺するという計画が進行する、というものなのですが、かなり色んな方の思惑が複雑に入り乱れて、その人間模様も面白いです!超サスペンスです! 若干登場人物の名前が外国名が多く、しかもトムとかテリーとかの馴染みがある英語名でもなく、ドイツっぽかったり北欧っぽかったりするので、覚えるのが大変です!
一年戦争末期のア・バオア・クーの戦い前後を、戦後に生き残った方々のインタビューを通じて描くというドキュメンタリー番組のような構成です! ある人はゲルググの搭乗者、ある人はジムの搭乗者、またある人はボールの搭乗者、といろんな方の目線で最終決戦前後を振り返ります!! 普通のアニメで描かれているのが表とすると、裏側から物語を照らす内容で、こちらも合わせて読むことによって、すごく作品が立体的になってきます!こういう展開がたくさんできるところがガンダムというIPの強さというか魅力ですよね!! ガンダムを知らない・みたことないという方は、これだけ読んでも何のことかわからないと思いますが、ファーストガンダムをみたことある方は、この作品をお面白くないということは絶対ないと思います!!
艦これより先に軍艦を美少女化してバトルしてた漫画。もっとも意図せずネタが被ることはよくありますが(タイバニより先に企業ヒーローしてた「RATMAN」やテラフォより先に虫擬人化バトルしてた「アラクニド」など…なんだか境遇が日本のガラケーみたいですね)このアルペジオはのちにアニメ化や艦これとの正式コラボを果たすなど何気に上手いことやった作品でもありました。 同じく潜水艦モノの「沈黙の艦隊」と比べると戦闘がド派手で大味。敵が強力な秘密兵器を出してきたら更にどでかい大砲でぶっとばす。大鑑巨砲!ビーム兵器!美少女!イエーーーー!!!
ジョニー・ライデンという名前を知ったのは、テレビのガンプラのCMでした。アニメには出ない、設定先行のキャラであり、知名度と実像が一致しない、謎めいた呪文のような存在でした。 ガンダムを下敷きにしたアンソロジーなどでその姿を描かれることがあり、短編は幾つか持っていますが、26巻ものサーガになるとは思ってもみませんでした(沖一さんの短編集が佳作であると思います)。 一年戦争の最中、エースパイロットを集めたジオンのキマイラ大隊。多くの謎を残したまま闇に消えた「幻獣」。エース達を率いたジョニーに関しても、様々な噂が錯綜しており、それが様々なジョニー像の由縁であると作中で語られます(この辺がアークさんの作劇の巧みなところだと思います)。 作中はZZから逆シャアの間の時期であり、他の 作品で語られて来なかった空白の時代でした。制約のある中、過去作の登場人物やMSを絡め、先行作品へのオマージュやアークさんの過去の作品との関連性もあり、宇宙世紀に描かれた新たな歴史の一篇として、この作品の完結を祝いたいと思います。宇宙世紀の物語を知らない人にはちと勧め辛い作品ではありますが、戦闘シーンの格好良さも含め、ガンダム好きに勧めたい名作です。