タイバーブックスという作品というわけではなく、短編集です!!! ライオンブックス(集英社のおもしろブック&ジャンプに掲載された短編シリーズ)以外の少年誌向けの短編を集めたもので、チャンピオン・サンデー・キングなど色々な雑誌に掲載されたものが入ってます。 明確な一貫したテーマはないのですが、ライオンブックスがわりにSFっぽいものが多いのに対し、こちらはどうぶつマンガとか、ほんわり人情ものとかが多い印象です!!! 短編集といっても100ページ超あるボリュームのものもあったりするので、油断はできません。 個人的には「二人のショーグン」のラストのセリフ「疲れたら冷蔵庫にミルクがあるよ」が好きです!! 何気に週刊少年ジャンプの愛読者賞のために書いた以下の作品が収録されています。 ■ロロの旅路(第1回) ■低俗天使(第3回) ■四谷快談(第4回)
手塚先生が青年誌向けに書かれた初の作品ということになりましょうか。テーマは「幸せとは?」という感じです。 お金を滅ぼし、法律・道徳を狂わせ、男に復讐することをめざすゼフィルスの娘さんたちと。お酒のこと以外は一切興味のない関五本松さんたちの物語です。 ビッグコミック創刊号の他の執筆陣は、白土先生、さいとう先生、石森先生、水木先生なのですが、いずれも読切タイプの連載だったのに対し、本作は途中短編形式のものが何話か挟まりますが、基本的には長編ものとなってます。 ご本人は長編ものは中弛みしてしまう可能性があるので、皆と同じく読切タイプで行きたかったようなのです。 ちなみに手塚先生は、ビッグコミック誌上で本作の後、「I.L」「きりひと讃歌」「奇子」「ばるぼら」「シュマリ」「MW」「陽だまりの樹」とエグいくらい名作を発表し続けます。凄か!!! わたし如きが神の作品になんだかんだ言うのも烏滸がましいのですが、確かに本作は中盤まではスリルとサスペンス溢れたおもしろマンガなのですが、中盤以降物語が広がりすぎたのか、最後少し物足りない締めくくりとなっているような気がします。 ただ、駄作とかでは全然全くなく、すごく楽しめる作品ですし、死ぬまでに一度読んでおいて損はない作品だと思います。
いろいろなところで伝説的に取り上げられている、手塚治虫先生の「新宝島」です!「新宝島」の冒頭が、まるで映画を見ているようだというのは、みなさんおっしゃられています。 さすがに今から見るとそんなことはないのですが、当時は相当衝撃的だったのでしょう!!! 実はこちらに収録されている「新宝島」はオリジナル版とは異なるようです。なぜ異なったバージョンが収録されたのかとか、そもそも新宝島を全集に収録したくなかった話なども書かれており、大変興味深く拝読しました!!! この本には表題作以外に、以下の初期作品が収録されています!! ■マアチャンの日記帳:はえあるデビュー作!4コマ作品 ■ぼくのデビュー日記:手塚先生のまじの日記です。終戦1~2年後くらいで、ちょうどデビューされた後くらいの暮らしぶりがよくわかります! ■珍年と京ちゃん:4コマ作品 ■AチャンB子チャン探検記:時事ネタ・SF・ミッキーなどなんでもありの中編 ■あんてな一家:4コマ作品 ■ぐっちゃん:4コマ作品 ■電子夫人:4コマ作品
といっても、アニメをマンガ仕立てに編集した作品で、純粋なマンガ作品ではありません。 まぁ、火の鳥がほぼ聖書みたいなものですし、改めてマンガでしっかりと聖書を取り上げる必要がなかったのかもしれません。 わたしは聖書を読んだことがなかったのですが、全3巻でライトにひととおり触れることができ、すごくためになりました。 カインとかアベルとかロトとかソロモンとかバビロンとかデボラとかゴモラとかソドムとか、主にファミコンで知っていた固有名詞がかなり出てきます!!これらは聖書から取っていたのですね!! 内容は聖書どおりだと思いますが、聖書ってもっと教義的なものが書いてあると思っていたのですが、そうではなく、歴史書に近いものなのですね(多分に伝説的なものも含まれているとは思いますが)。 そして綺麗事だけでないものだったのは初めて知りました(というか、結構全編いい意味でも悪い意味でも「人間的」です)。
人とは 人生とは 命とは 死とは 世の中は不条理な事だらけで、頼みの神様は助けてくれない。 たくさんのこと話考えさせられる、人間の本質を突いた長編作品。巻によって時代や題材が合わるが不変の火の鳥が舞う。 学生時代 自分という存在が再認識される過程に、この本がありました。 戦争を二度と起こしてほしくないと願っていた手塚さんの世界観がよく表れている作品ではないでしょうか。
わたし無類のヅカラーなのですが、いや、本当にこの作品楽しいですね!!!本当にセンスがいいと思います!! 絵も本当にうまくないですか??BJ&ピノコやロックの性格もすごく良く把握していて、どうパロれば一番面白くなるかをすごく考えられているように感じます!!並々ならぬ原作愛がないとできぬことですね!! 本当にただただ面白いので、ブラックジャック読んだことある方におすすめです!
小さい頃憧れだった~。サファイア姫は可愛くてかっこよくて頭の回転もいい。 剣を振れば敵貴族を蹴散らすような王子様、本当は心優しい女の子。そして年頃の女の子が興味があるのは、おしゃれと恋! 実は天界で天使のチンクが悪戯をして男の子と女の子を行ったり来たりしなければならなくなってしまった。 悪戯をした本人に償ってもらわねばね。 とにかくサファイアがキュートでです!!
なんで人間昆虫記かっていうと、主人公の十村十枝子(本名:臼場かげりさん)が、擬態や寄生を得意としていて、その特技を活かし、各界のトップランナーたちに寄生してはその才能をコピーし、規格外の天才・才女としてのぼりつめていくという物語で、その寄生・擬態のさまを昆虫になぞらえているのだと思います。 演技にはじまり、演出、デザイン、小説執筆、コロシ、ビジネスと、いろいろな分野でトップクラスの実力を身につけて世間をアッと言わせます。 そんな彼女ですが、そうして身につけた才能はあくまでも寄生して擬態したものであって、本当の自分ではなく、彼女自身は虚しさを感じています。 けっこう話は大人向けで、正直主人公は完全に狂人めいているのですが、実はものすごく真面目すぎる性格でピュアだったりもするというところが、なんとなく真に迫っているようでなるほどなぁと思いました。 本作品ですが、正直手塚作品の中ですごくメジャーというわけでもないと思っていたのですが、2011年に実写化されているようですね。全然知らなく、みそびれていたのですが、1970年の作品が40年の時を経て取り上げられ得るというのが、手塚作品の世代を超えた魅力のなせる業!ヅカラーとしては大変嬉しい出来事です!! さて、なぜ惜しいかというと、なんかラストが急足で中途半端に終わってしまっているのですよね〜。。大人の事情等があったのかもしれませんが、主人公が双子かも?とか水野さんのその後は?とかだいぶ回収されなかった要素があるように思われましたので、それらを描き切った完全版を読みたかった!!!それまでの話の流れが最高にノってただけに悔やまれます!!!!
火の鳥を時系列に読んでいくシリーズも、この未来編でラストです!!刊行順でいうと、2作目なのですが、その後の編につながる伏線の多いこと!!! 正直、刊行順に読んでいるときは、サラッと流してしまっていたのですが、かなり後半の編にリンクする要素が盛りだくさんで、この時点から連載が20年以上にわたるこの壮大な物語を構想していたのでしょうか・・・??だとするとまじマンガの神なんですけど・・・ 本当に自分がマンガ家でなくてよかったと心底思える瞬間です。 時代設定は3404年〜。人類は滅亡の危機に瀕しています。そこから超壮大な物語が展開され、最終的には、刊行順で前作であり、時系列的に一番最初である「黎明編」の場面に接続されます。。。 このラストの展開は、時系列順に読んでいた時も、一定の大円団感があり、充実した読後感を感じたものですが、時系列順でこの編をラストに読むと、さらにさらにさらに大・大・大・大円団感が感じられます!!!もう結構10回近くは再読してますが、いまだに新しい感動を味わえるとは・・・ 時系列順に読んでみようと、ひょんなことから思いましたが、やってみて本当に良かったと思えるので、火の鳥をまだ読んでいないと言う方はもちろん、読んだことあるよっていうお友達も、ぜひやってみてください! なお他の編との繋がりですが、ムーピーやロビタや猿田博士が登場します。ムーピーは過去に登場した特定の個体との繋がりはないように思いますが、ロビタと猿田博士は望郷編ラストで出てきた個体と同一と思われます。 ロビタが優しいんだよな・・・
時代設定は2577年。地球から遠く離れた星から一生をかけてロケットで地球に書類を運ぶ4名の物語です。 ロケットという密室でずっと一緒に暮らす4人。一人ずつ交代ばんこに冷凍睡眠から目覚めて当番をしますが、あるとき乗組員の一名が死亡してるのが発見され・・・ その後は一級品のサスペンス!ミステリー!挑戦的なコマ割りもいい味を出していてグイグイ引き込まれます。 基本的には救いのないエグ目の話ですが、スクランブル・ダンスは楽しそうで、やってみたいと思いました。 他の編との繋がりですが、望郷編で出てきた牧村さんが登場するのと、あと乗組員の一名が猿田彦と血縁がある人物のようです。
タイバーブックスという作品というわけではなく、短編集です!!! ライオンブックス(集英社のおもしろブック&ジャンプに掲載された短編シリーズ)以外の少年誌向けの短編を集めたもので、チャンピオン・サンデー・キングなど色々な雑誌に掲載されたものが入ってます。 明確な一貫したテーマはないのですが、ライオンブックスがわりにSFっぽいものが多いのに対し、こちらはどうぶつマンガとか、ほんわり人情ものとかが多い印象です!!! 短編集といっても100ページ超あるボリュームのものもあったりするので、油断はできません。 個人的には「二人のショーグン」のラストのセリフ「疲れたら冷蔵庫にミルクがあるよ」が好きです!! 何気に週刊少年ジャンプの愛読者賞のために書いた以下の作品が収録されています。 ■ロロの旅路(第1回) ■低俗天使(第3回) ■四谷快談(第4回)