人並外れた嗅覚を持つ恵香(やすか)。その才能で調香師として自分の店を営みながら、父の探偵事務所を継いだ腐れ縁の僚介と一緒にさまざまな事件に挑んでいく! 【第1話】
弟の不祥事を謝罪するため、ステファニーはドミニクに面会を申し入れた。ドミニクは弟の雇用主であり、そして…かつて思い焦がれて夢のような一夜をともにした相手でもあった。あの夜のことを思い出すと屈辱で胸が痛む。私がすべてを捧げた翌朝、彼は他の女性と熱くキスしていたのだ。そんな男に頭を下げなければならないなんて。ドミニクは案の定ステファニーを冷笑で迎えたが、予想外の提案をしてきた。彼と便宜結婚をすれば、弟のことは見逃してやるというのだ!
突然の手紙にサファイアは驚愕した。父が病気だという内容もさることながら差出人の名前に目を疑った。ブレイク! 4年前別れた元夫のあなたがなぜ父の状況を知らせてくるの? 急ぎ故郷に戻り彼と再会したサファイアは、病気で父が長くないこと、父を安心させるため期間限定でもう一度結婚しないかと告げられる。新婚初夜から私に指一本触れなかったあなたがなぜ今さら…! 反発するサファイアだが、父のため二度目の愛のない結婚に身を投じるしかなくて…。
32歳で結婚してマイホームを建てたが、夫は二カ月後に単身赴任へ。しかし夫の洗濯物の中に、何も書いていないメッセージカードやハデなTシャツがまぎれていて…。※本作は雑誌「家庭サスペンス」「嫁と姑DX」等に掲載されていた作品を電子配信用に再編集し配信した「彼が私を抱かない理由」の単話版になります。重複購入にご注意ください。
穏やかで誠実な同僚教師のプロポーズに、カレンは応えられずにいた。彼――アレクシスに再び会いさえしなければ、私は予定調和の幸福に包まれていたはずなのに。7年前、初めてアレクシスと出会い、身分違いと知りながら、ひと目で恋に落ちた。地味であかぬけない私を、なぜか彼はデートに誘ってくれた。なのに…。無残な初恋の思い出は今も私を苦しめる。ところが再会した彼は、私のことを覚えてすらいなかった。それどころか、また誘惑の手を差しのべてきて…。
看護師のクリスティは、夜勤明けでぐっすり眠っていた。その安息を突然破ったのは、軍服を着たとてもハンサムな男性。彼は裸同然のクリスティにヴィヴィアンと呼びかけ、いきなりベッドから抱えあげて車の助手席に放りこんだ。私を親友のヴィヴィアンと間違えているのね。誤解を解こうとしても、男性は任務を遂行するように態度を崩さない。さぞ経験豊富な軍人なのだろう。それでもセクシーな魅力は隠しきれていない。クリスティは怒りながらも彼に興味を覚え…?
旅先で、ある老婦人の命を救ったロビンは、その不思議な婦人から予言を授けられた。「あなたの身の上に大きな悲しみが降りかかる。でも、あなたのうしろに立っている人と結婚したあとはすべてうまくいきますよ」――驚いたロビンが振り返ると、見るからに特権階級と思われるハンサムな男性が立っていた。どう見ても自分と釣り合うとは思えない。予言なんてあてにならないと決めつけたロビンだが、そんなロビンをあざ笑うように、過酷な運命が待ち受けていた…!
夫が私を抱いてくれない。私に飽きた?それとも、浮気――?8年間必死で子育てしてきて、体はボロボロ、美容は二の次。ところがある日、夫が22歳の子と浮気宣言!「まだ男を捨てたくない」と言われ、アンチエイジングに奮起するが…?【アンチエイジング~本当に取り戻したいモノ~(原題:アンチエイジング)著:川菜亜子】32歳で結婚してマイホームを建てたが、夫は二カ月後に単身赴任へ。しかし夫の洗濯物の中に、何も書いていないメッセージカードやハデなTシャツがまぎれていて…。【この結婚には秘密がある~扉を開けて~(原題:扉を開けて)著:中村敦子】結婚記念日のディナーに向かう電車の中で、元カレを見かけた。梅雨の季節、雨の中で思い出が蘇る。彼は、かつて働いていた編集部の新人作家だった――。【六月の雨~一生忘れられない人~(原題:六月の雨)著:浅霧陽子】満たされない気持ちを抱えた女たちのストーリー。「彼が私を抱かない理由」オムニバス3選。※本作は雑誌「家庭サスペンス」「嫁と姑DX」等に掲載されていた作品を電子配信用に再編集したものです。
昭和24年、終戦間もない東京。孝太郎はバラック小屋での貧しい暮らしの中、母と助け合って生活していた。孝太郎にとっての希望は、元華族の晶子との将来だった。就職が決まり、いよいよ晶子との結婚が現実味を帯びてきたころ、晶子は成金・大川の手に堕ちようとしていた。金を持っている者、狡猾な者たちに翻弄されていく孝太郎は世の不条理を嘆いて──? 戦後の混乱期を生きる母子の運命を描く表題作ほか、野口英世とその母の愛など「家族の愛」をテーマに贈る4作を収録!!