売れない芸人が"短歌"で人生を変える #1巻応援
記憶喪失になった正義のヒーロー。この物語の本当の姿とは…? #1巻応援
自由の街・ネオヨークを守る正義のヒーロー「ゴールデンマン」が救助活動中に失踪。 しかし、実はその現場では記憶を失った1人の男がゴールデンマンのサポートチームにより保護されていました。 そんな中で街に現れた、人々の生活を脅かす怪人・ヴィラン。 周囲の振る舞いを見て自分が「ゴールデンマンの正体」だと悟っていたその男は、記憶喪失のままゴールデンマンに変身しヴィランを倒してしまいます。 これはそんな記憶喪失のヒーローとサポートチームたちの物語…果たして本当にそうでしょうか? 1巻まで読了
執着が運命を狂わせる偏愛の物語 #1巻応援
不運体質のせいで学校でも孤立している高校生の新妻椿は、唯一の友人である1つ年上の幼馴染・月吉咲陽(さくや)に片思いしていました。 しかしある日、2人で下校中にその咲陽が通り魔に刺されてしまいます。 ところが、致命傷を負ったはずがすぐに立ち上がる咲陽。 なんと、彼女の身体には神の使いの白蛇「白夜」を名乗る存在が乗り移ってしまっていました。 咲陽と記憶を共有していて彼女に成り代わり生活をし始めた白夜は、椿と夫婦になるために咲陽の身体を手に入れたと言います。 果たして白夜のその発言の真意とは? 白夜に奪われた身体に咲陽を戻す方法はあるのか? そして全てが始まる前、物語冒頭に咲陽が発した言葉の意味とは? 謎が謎を呼び、執着が運命を狂わせる恋物語です。 1巻まで読了
50歳差の奇妙な縁 #1巻応援
『けむたい姉とずるい妹』、『かけおちガール』など今をときめくばったんさんの新作です。 よく「男はフォルダ保存、女は上書き保存」などと言われますが、それも当たり前の話ですが人によって千差万別。 この物語は、上書き保存できない女たちが主人公です。 共に男に逃げられたことを共通点として居酒屋で知り合った、半世紀分の年齢差があるトラさんと妙子。奇妙な縁で結ばれたふたりは、お互いに新たな相手を見つけようと頑張ってみるものの、どうしても心の中に忘れられない相手がいる。そんな様子が、ばったんさんらしい豊かな情緒で綴られていきます。 普段はクールで押しに弱い性格であるものの、トラさんに対してはそのときの状況もあって強い口調で忌憚なしに言いたいことを言い、それも功を奏して不思議と気の置けない関係となった妙子。 トラさんも、自宅に呼んでコーディネートをお願いするくらい妙子のことを気に入っているのが良いです。普段、家では猫くらいしかいない孤独な暮らしをしているであろうトラさんにとって、妙子と憎まれ口を叩き合う時間がどれだけ眩いものであるか。 人生の先達としてのトラさんの言葉も、含蓄に富んでいます。 ″いいか悪いかなんて自分で決めな″ ″自分で決めたことけなすんじゃないよ″ という節などは、特に好きなところです。自分の選択に自信を持ち美学を大事にして生きるトラさん、本当にカッコいい。飲み屋で管を巻くのはともかくとして、老いてもこういう風でありたいと思える人物像です。 そんな彼女たちのそれぞれの道は、関係性はどうなっていくのか。見逃せない物語です。
あざと不器用系OL南さんがかわいい
美人できゅるきゅるしてて仕事のミスは全部男性社員にフォローしてもらってるキラキラあざとい系OL南さん。 ごく普通の展開なら全部計算の上でやってて教育係と揉めたりするけど、南さんはそうじゃない。 女性の先輩と仲良くなるためにがんばるし、ミスしたら絶食して自分を罰するし、不器用でまっすぐで独特だけどめちゃくちゃいい子! 絶食はしなくていいし仕事の効率も下がると思うけど、こんな後輩がいたら全力で可愛がってしまうな……。 南さんの無茶苦茶なドジエピソードだけを楽しむ作品ではなく、南さんを通じて様々な女性社員が自分を見つめ直していくので仕事漫画としても素晴らしい。 愚直にがんばっていれば誰か見てくれるんだよね…いう学びもある作品です。
【閲覧注意】異常者同士の共依存
結構なえぐさ。 共依存というか、あたおかな案件と言っていいくらい狂っている感じ。 怖いものみたさで読むと、心削られるので読むのに注意です。 ストーカーに誘拐されたモデル。 ストーカーの住むゴミ屋敷の中で暴力を受けながら、徐々に心も支配されていく展開。 というのも、ストーカーも、自身と同じように毒親からの影響を受けていた過去を知り、共感しはじめてしまう。 当初はストーカーに対して暴力による恐怖がメインだったが、やがて同情にかわり恋愛へ発展する。 この流れが、字面だと異常だと思うかもしれないが、読んでいて違和感を感じさせないからすごい。 ただ、少し経つと いやいや、やっぱおかしいだろ と思えるので、まだ自分は正常なんだと再認識できる。 そして物語がすすむと、このストーカーに対し反逆するのですが、この3巻あたりからの展開も、まぁエグいので気になった方はぜひ読みすすめてほしいです。 正直、胸糞しか残らないので、その点はご注意ください。
ゾクゾクする芸術の世界
ネカフェ暮らしの清掃員で無名の絵描きである一希と、そんな一希の絵に魅せられた透の話。芸術の世界を知れてわくわくするし、なにより各キャラクターの描写がすごくいい。「バカにするな」と金を突き返す一希は最初見た時モヤモヤしたけど、読んでいくにつれ過去の背景が分かって心情が理解できたし、それでも引き留める透の熱い気持ちや見えてる世界だとか一希との違いだとか……。うまく言えないけどそういう差すごく良いです。 というか冒頭のシーンも伏線だったわけだしまだ気になるところもたくさんあるし、キャラクターもいいし、物語としてすごく面白いしクオリティが高い気がする。今後の展開が楽しみ。とりあえず1巻読了。
地蔵も怖いよね
※ネタバレを含むクチコミです。
皮一枚だけを治す魔法 #1巻応援
皮膚病の娘を持つシングルマザーでアラカンの田中まりこが、魔法の存在する異世界の令嬢ソフィ・オルゾンへと転生する物語です。 ソフィは原因不明で魔法でも治療不可能な謎の皮膚病も持ち「化物嬢」と呼ばれ、「私は人でありたい」という言葉と共に窓から飛び降りた少女。しかし、そこにオカン力の高い田中まりこの記憶と生命力が宿ったことで、ソフィは変貌を遂げていきます。 ソフィは、大きな怪我などは治せないものの皮一枚分だけを癒す弱い魔力を持っており、まりこ時代の娘が患い悩んでいたような皮膚の問題を抱える人のために「化物嬢ソフィのサロン」を開業します。 私も小さいころからアトピーであったり尋常性疣贅であったり肌のトラブルが多く皮膚科に通い詰めている子供でしたので、少なからず気持ちが解る部分があります。 たった皮一枚、されど皮一枚。それが解消されるだけで日々の生活が、人生が、どれほど変わることか。主人公のまりこ=ソフィも、娘がそれでどれだけ苦しんできたかを身をもって体感してきているからこそ、その仕事に使命感を燃やせるのが伝わってきます。 皮一枚のトラブルといっても人それぞれで、傷痕であったり消したい刺青であったり、さまざまな物が存在します。それを消し去って、新たな人生を歩んでいけるようにするさまは非常にハートフルで、読んでいて元気がもらえます。 こちらは紺染幸さんの小説のコミカライズですが、マンガ担当のなまざかなさんの絵も素晴らしく、人物も背景や小物も綺麗で魅力的です。主人公のソフィもかわいいですし、1巻で登場するクロコダイル国の王女アニーが個人的に好きです。 おまけマンガで描かれるお話も温かく、懐かしい記憶を呼び覚まされました。近所に大きい病院ではなくおじいさんがひとりで営んでいる皮膚科があり、そこの独特の匂いと、静寂の中に古い時計が針を進める音だけが響く空間が何とも言えず好きでした(そこで『週刊少年サンデー』が置いてあり、『うしおととら』などに滾っていたのも良い思い出です)。何より、その老先生がとても穏やかで優しくて、通うのが苦ではなかったのはありがたいことだったなぁと。あの時に受け取った温かさを忘れずに、私も世界に返していきたいと思い直しました。
緩急が面白い
まだ20話目くらいですが。 気の抜けた雰囲気のなかに緊張感漂っている感じ。今の所設定や伏線たくさんで、今後どう繋がっていくのか楽しみ。 キャラクター達がみんな一癖も二癖もあり、異質な世界観です。それだけだと変なマンガで終わりそうですが、アクションがピリッと入るのでその緩急が面白いです。 普通ならこの鉢合わせはバトル突入でしょってところで何事もなく流れたりとか、緩急そのもの。 まだ読んでない人、おすすめです。
ほんのりBL
もしくは上に立つ者から振りまかれる優しさと、それを求める人たち。 異世界から別の世界へ謎の転移した主人公リゼル。 裏表もしくは層になっている世界を超えてしまったのではと、説明にあったが、かまぼこの話をしながら世界を超えるって、どういうことなんだろう。 リゼルは息をするように、相手がほしい言葉をいい、適度に触れ、モブを含む登場人物を魅了していく小悪魔的な存在。 周囲の登場人物たちは男ばかりなので、ほんのりBL。ちょっと過度な思いやりと束縛。 どんどん魅了していくけど、リゼルは、元教え子であり主である彼が第一。 彼がいつか連れて帰ってくれるだろうと信じ、この世界での生活は休暇としてゆるやかに過ごしている。 いつか帰るということは、居なくなるというわけで…。 出会った人たちとどのように別れるんだろう。 ほんのりBLが、おもしろい一面を見せてくれそうな気がする。 人間関係を中心にして描くと、そのようなゆるいBLだけど、どう見ても貴族のジゼルが、冒険者ジルとともに迷宮へ向かったり、依頼をこなしたり。 基本的にはほのぼのとした漫画と思う。
友達でも友達じゃなくても
このふたりが最高の友達なのかどうかは自分にはわからなかったけど、人とつながっていることって大事だなと改めて思った読切でした。 それに自分に自信がなかったとして「この人よりはマシ」と思える存在で心が安定するのはライフハックのひとつとして有効だと思う。
漫才コンビ「虎蜂」のボケ担当・虎屋戸太郎は、相方がピンで売れてしまい、コンビとしての活動は鳴かず飛ばず、さらに同棲中の彼女の浮気現場に遭遇してしまい家を追い出されるなど散々な日々を送っていました。 そんなある日、戸太郎は突然龍田多悠多という女性から話仕掛けられます。 妹と歌集専門の書店を営んでいるという彼女の導きで、31文字という限られた言葉で心を紡いでゆく「短歌」の世界に戸太郎は触れてゆくことになります。 現実でも、ピン芸人・鈴木ジェロニモさんが歌集『晴れていたら絶景』を文学フリマで販売したり、雑誌『BRUTUS』で鈴木さんとピース・又吉直樹さんの短歌に関する対談が掲載されたりと、少しずつムーブメントになりつつある”芸人×短歌”。それに追随するような形でこの作品にも注目が集まればいいなと思います。 1巻まで読了